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働く個人にこれまでのキャリアや仕事観を聞き、企業が人を雇用する上で考えなければならないことを探ります。
樋口沙美さん(仮名・34歳)は子供向け英会話教室で講師を務めるかたわら、飲食店でアルバイトを始めた。
「どちらも正社員ではないから世間的にはフリーターですが、仕事が2つあると良いこともあります。一方の仕事で否定されても、もう一方で評価されれば精神的なバランスを保つことができます。ストレスも分散できますし、なんといっても収入源が2つあるというのは悪くないと思います」
樋口さんは大学の英文科を卒業後、外資系の企業に就職したが、7年ほどで退職した。オーバーワークで体調を壊してしまったのだという。自宅療養後、海外留学などを経て、現在に至っている。
「自己実現という言葉に踊らされた世代でした。勝間和代さんに憧れたんです。仕事ができて、英語も話せて、おしゃれな服も着て…。将来は独立して男に頼らないカッコイイ女になってやろう、と。でも、そんなハードな生き方は、よほどタフでないと続きません。気がついたらコップの水があふれてしまい、日本を離れました」
1年間、海外に留学して英語を学び直した樋口さんは帰国後、主に小学生を対象にした子供向け英会話教室の講師の仕事を始めた。もともと子供が好きだったせいもあるが、前職のような生き方に疲れてしまったのだという。
ところが現実はそう甘くなかった。
「子供たちに英語を教えながら、のんびり生きられればいいなと思っていました。でも、昨今の英語ビジネスは、講師といえども教えるだけではダメなんです。お客さんを引っ張ってこなくてはなりません。そういう環境に置かれるとスイッチが入ってしまう性格らしく、客を呼べる講師になるための奮闘が始まりました」
1回の授業のシミュレーションに、5時間かけたこともあった。授業後は、保護者に向けた手紙も書く。最大のイベントは月に一度ある参観日だ。7、8人のクラスの子供たちの英語力を把握したうえで、全員がそれぞれ「どのような質問に答えられるか」を頭にたたき込んでおくのだという。
「親の前で正解をしっかり答えられると、それが彼や彼女の成功体験になります。そういう体験を積み重ねてあげるのが私の役目ですし、ビジネス的な側面としては、私たち講師もそこで親御さんたちにアピールするのです。いやらしい話ですが、ママさんたちの口コミは、そのまま営業活動に直結しますから」
だが、樋口さんの努力もむなしく、1年ほどたっても生徒はなかなか集まらなかった。収入も基本給だけで、インセンティブは思うように得られない。そんなとき、副業という選択肢に出会った。
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