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シゴトの風景

第77回「2人の新人」

働く個人にこれまでのキャリアや仕事観を聞き、企業が人を雇用する上で考えなければならないことを探ります。(2018年8月8日)

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 ディスカウントストアチェーンのシステム管理部門に勤務する熊谷治朗さん(仮名・40歳)はリーダー職に就いているが、最近、チームメンバーのことで頭を悩ませている。1カ月ほど前に異動してきたAさんと、半年前に入ってきたBさんのことだ。
「Aさんは社内制度を利用して、自分の希望で異動してきました。でも、こちらが求める能力に追いついていないところがあり、仕事を続けられるかどうか不安な状況です。本人にも伝えましたが、できれば働き続けたいと言っています。

 

 

 Aさんと話し合った結果、期限を区切って判断することになったという。
「やる気はあるので、本人の意向を尊重したいと思っています。とはいえ、今は忙しいので、即戦力が必要です。人員に余裕があれば育てることもできますが、難しい状況です」

 

 

 もう1つの悩みであるBさんのケースは、Aさんとは正反対の問題だった。
「端的に言えば、Bさんはやる気がなく、かなり困っています。うちの部署は社内のサポート業務なので、いろいろなところから電話がかかってきます。電話を取るのが仕事の1つなのですが、Bさんはまったく取ろうとしません」

 

 

 

 

 熊谷さんはことあるごとに、Bさんに電話を取るように言った。だが、Bさんは何かと理由をつけて、電話を取らないという。
「最近は電話を取ってもらうことはあきらめて、問い合わせのあった案件への対応をお願いするようにしています。でも、それもなんだかんだと理由をつけて、引き受けないことがあります。さらにBさんはもう1つ問題があって、遅刻や当日欠勤が多いのです」

 

 

 そうしたBさんの態度は、試用期間から見られたという。問題に感じた熊谷さんはBさんの職務怠慢の証拠を集め、「態度を改めてもらうか、さもなければ辞めてもらうことはできないか」と上司に掛け合った。
「早めに手を打ったほうがいいと思ったのです。でも、上司は“彼を教育することは、自分たちの勉強にもなる”というようなことを言い、取り合ってくれませんでした」

 

 

 Bさんの態度は試用期間が終わり、正式に採用が決まった後、ますますエスカレートした。試用期間中はときどき電話を取っていたが、ほぼ取らなくなったのだ。
「上司は私が進言したことを忘れているのか、忘れたふりをしているのか分かりませんが、Bさんについてひどい評価をしています。こうなることが予想できたので、私は相談したわけですが、楽観的に考えていたんでしょうね。Bさんは経歴を見れば申し分ないので、人事から採用面接では問題になるようなことは感じなかったと聞いています」

 

 

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●取材・文/三宅航太
アイデム人と仕事研究所 研究員。大学卒業後、出版社、編集プロダクション勤務を経て、2004年に株式会社アイデム入社。同社がWEBで発信する「人の戦力化」に関するコンテンツの編集業務に従事する。さまざまな記事の作成や数多くの企業ならびに働く人を取材。

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