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働く個人にこれまでのキャリアや仕事観を聞き、企業が人を雇用する上で考えなければならないことを探ります。(2019年7月11日)
海外調査部への異動を命ずる―――。
マーケティングリサーチ会社に勤務して5年、長崎佐奈美さん(仮名・30歳)に人事異動の辞令が出た。
「年度末に役員との面談があります。そのときに海外調査部への異動を希望しました。英文科出身とはいえTOEICの点数はそれほど高くなく、海外に関わる仕事を熱望していたわけではありません。ですので、いざ希望が通ると、自分で書いておきながらうれしさ半分、不安半分が正直なところでした」
長崎さんは新卒でメーカーに入社した。品質管理部門に配属されて2年ほど働いたが、単調になってきたことと、かねてより希望していた宣伝部や開発部などの花形部署には異動できないと分かって退職した。変化のある仕事を求めて転職活動をした結果、今の会社に落ち着き、国内マーケティング部で5年がたった。
「クライアントに振り回されることが少なくありません。むちゃぶりが多く、こっちの主導でスケジュールを進めていくのは難しいですね。仕事量も多く、平日では追いつかなくて休日出勤もありました。このまま同じことをずっと続けていくのはキツいので、転職しようかどうか迷っていたところで面談がありました」
どうせ転職するならと思い、異動を希望したところ、通ってしまったという。
「辞令が出たときはびっくりしました。子供のころ、親の仕事の都合で3年ほどヨーロッパにいた点などが加味されたのかもしれません」
異動になったことで、転職の意向はなくなった。情報収集のために海外ニュースのリスニングを始めたり、飛行機に乗る機会が増えるなど、今までとは生活が変わり始めた。
「仕事自体はこれまでと変わらないのに、部署が変わると、転職したような感覚があって新鮮でした。しかし、海外とのやりとりならではのストレスがついて回るようになりました」
現地調査で必要な資料を現地の企業に作成してもらうのだが、長崎さんが頼んだ内容になっていない。カーニバルやイベントごとがあると、仕事よりもそっちが優先されてしまう。イベント会場で来場者にアンケートを取ってもらうように手配した調査員が休憩ばかりして真面目にやってくれないなど、さまざまなトラブルに見舞われた。
「日本では考えられないことが起きますが、変化に富んだ仕事で、やりがいを感じ始めていました」
しかし半年がたったころ、長崎さんにまたもや辞令が出たのである。
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