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労働ニュースに思うこと

カップ麺は1.3倍? 最賃1,000円超でも実質は… 〜最賃1,000円を目指し始めた2016年との比較〜

個人の働き方や企業の人事労務、行政の労働施策など、労働に関するニュースを取り上げ、課題の解説や考察、所感などをつづります。(2023年8月3日)

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 地域別最低賃金の引き上げ目安額が決まりました。Aランク地域の引き上げ目安は過去最高額となる41円、これにより全国加重平均は1,002円となり、ついに1,000円を超えました。今回は労使共に引き上げ自体には賛成でしたが、昨今物価高により家計が厳しくなっていること、また長年政府が「全国加重平均1,000円達成」を目標に掲げていたこともあり、今まで以上の引き上げ幅となったようです。





都区でカップ麺1.3倍、鶏卵1.3倍

 政府が最低賃金引き上げに具体的な数値目標指針を掲げ始めたのは、2016年(平成28年)頃からです。この時の「経済財政運営と改革の基本方針」にて、下記のように述べています。

“最低賃金については、年率3%程度を目途として、名目GDPの成長率にも配慮しつつ引き上げていく。これにより、全国加重平均が1000 円となることを目指す。”
 
 ついにその目標が達成されようとしていますが、前述の通り、ここ最近はモノの値段が上がり、同じものでも以前と同じ値段で販売されることは少なくなっています。2016年当時の1,000円と、2023年現在の1,000円にも、何らかの差があるのではないでしょうか。

 まずはモノの値段を時系列で比較してみました。小売物価統計調査(総務省統計局)からいくつかの品目を抜粋し、2023年6月現在(執筆時最新時点)と2016年6月当時の値段を調べてまとめたものが下図です。小売物価統計調査は、報道などで取り上げられることの多い消費者物価指数の基となる調査です。





 例えば「カップ麺」は、2016年では東京都区で150円ほどでしたが、現在は200円程度になっており、約1.3倍となっているようです。「鶏卵」は240円から311円となり、1.3倍になりました。東京都区のほか、横浜市や大阪市の値も表に入れていますが、数値は前後しますが、全体的に1倍を超える価格になっています。

 カップ麺は、カップ麺に含まれる原材料の価格が高騰している事が価格上昇の原因のひとつです。鶏卵は、鳥インフルエンザの大流行で今年は約1700万羽の採卵鶏が殺処分となったこともあり、単価が上昇しています。スーパーマーケットのたまご売り場に何もなかったこともありましたね。トイレットペーパーは紙の原材料の高騰やエネルギーコストの問題もあり、年々上昇している印象です。背景はそれぞれ異なっていますが、商品価格にコストを反映することを避けがちな日本でも、価格改定に踏み込まなければならないほどになっている状況です。
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につづく


●文/関 夏海(せき なつみ)
2014年、株式会社アイデム入社。東日本事業本部データリサーチチーム所属。パートタイマー募集時時給等の賃金統計や、弊社サービス会員向けの各種アンケート調査の企画・分析などを主に担当。雇用の現状や今後の課題についての調査を進める一方、Webサイトのコンテンツ・ライティング、労働市場に関する情報提供、顧客向け法律情報資料などの作成・編集業務も行っている。
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