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労働ニュースに思うこと

人生はビュッフェ?〜女性活躍推進に感じるモヤモヤと、地方女子の苦悩〜

個人の働き方や企業の人事労務、行政の労働施策など、労働に関するニュースを取り上げ、課題の解説や考察、所感などをつづります。(2025年7月3日)

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なんでもかんでも女性がやらなければいけないの?

 
紹介したのは一部ですが、これを見ると、国がとりわけ「地域」に注力する理由がわかる気がします。地域における女性の起業の支援、女性が活躍しやすい社会環境の後押しとして雇用環境や労働条件の改善、女性リーダーの増加、地域の資源を活かした学びの機会の確保等の推進…。確かに、地域ごとの特性やニーズに応じた支援策を講じることで、より効果的な成果が期待できそうです。

 一方、そういった環境の整備が進む中で、たまに反発を感じることがあります。もちろん、こういった環境の整備が進むことによって、自分も恩恵を受けてきましたし、選択肢が広がった方もいらっしゃると思います。とは言え、「こんなに支援しているんだからもっと働いて!輝いて!」「もっと成長して!活躍して!」、女性、女性、女性…近年の女性活躍推進の動きの中で、文脈によっては圧をかけられている気がするときもあります(面倒くさい女でしょうか…?)。





誰かに勝手に役割を期待される

 4〜6月期に放映されていた俳優・多部未華子さん主演のドラマ『対岸の家事』をご覧になっていた方はいらっしゃいますか? 専業主婦、ワーママ、育休中のエリート官僚パパ、それぞれが子供を通して知り合い、仕事・夫婦関係・親子関係の悩みや葛藤を共有しながら成長していくハートフルドラマです。

 主人公の1人であるワーママ・礼子は、出産前まで営業部で成績トップ。ですが、出産後は育児のため総務部に復帰しました。彼女の営業部時代の上司は「結婚せずバリバリ出世した女性社員」。復帰後の今もその上司をロールモデルとして捉えていましたが、会社からは「『結婚せずバリバリ出世した女性社員』は、今の時代のロールモデルにはふさわしくない、『結婚して、育児をしながら頑張って働く女性社員』、つまりあなたが今のロールモデルだから」と言われ違和感を抱きます。元上司やママ友にその葛藤を伝えると、返ってきた言葉は「人生はビュッフェ」。以下、ドラマのセリフを抜粋します。

「ビュッフェと人生は似てる。(中略)自分の皿に何をのせるかちゃんと考えなきゃって」

「(人生は)ビュッフェなんですよ。誰かに『これもおいしいから食べろ』って自分のお皿に勝手にのせられたら嫌じゃないですか」

 「人生はビュッフェ」。自分の人生は、自分の求めるものを、自分で選んで作り上げていくもの。誰かに勝手に「これもよろしく!」と役割を追加されたら、確かにちょっと嫌ですよね。

 今回は女性について書きましたが、もちろん男性にも「男なんだから」「父親なんだから」という性別役割分担意識やアンコンシャス・バイアスがあります。性別に関係なく、全ての人が「自分のお皿に、自分で選んだ、自分の好きなものを載せられる」、そんな社会の実現が望まれます。2050年までに全国の市区町村のうち4割超の自治体が「消滅する可能性がある」との推計もあります(国立社会保障・人口問題研究所)。地域の活力の維持・向上のためにも、地域の男女共同参画が進むことは重要であり、それが結果として日本全体の活力向上につながります。


※参考


●文/古橋孝美(ふるはし たかみ)
2007年、株式会社アイデム入社。メディアソリューション事業本部データリサーチチーム所属。求人広告の営業職として、企業の人事・採用担当者に採用活動の提案を行う。2008年、同社人と仕事研究所に異動し、企業と労働者への実態調査である『パートタイマー白書』の企画・調査・発行を手がける。2012年、新卒採用・就職活動に関する調査プロジェクトを立ち上げ、年間約15本の調査の企画・進行管理を行う。2度の産休・育休を経て復職。子育て施策や女性活躍に関心があり、休職中に独学で保育士資格を取得。現在は、雇用の現状や今後の課題について調査を進めるとともに、Webサイトのコンテンツのライティング、顧客向け法律情報資料などの作成・編集業務も行っている。
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