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シゴトの風景

第36回「跡取りに生まれて」

働く個人にこれまでのキャリアや仕事観を聞き、企業が人を雇用する上で考えなければならないことを探ります。

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 鈴木昭信さん(仮名・40歳)の実家は、食品卸会社を経営している。従業員は50人ほどの規模で現在、父親が社長、鈴木さんは専務を務める。近い将来、鈴木さんは後継者として社長に就任することが決まっているという。
「父が2代目で、私は3代目になります。父は3人兄弟で、叔母も役員です。かつては叔父も役員でしたが、経営方針をめぐって意見が割れ、飛び出してしまいました」


 叔父が辞めたのは、鈴木さんが入社する前のことだ。鈴木さんが入社したのは、30歳のときだった。

「叔父が飛び出した経緯は、具体的には聞いていません。絶縁したわけではないので親族としての付き合いはありますが、会社の話はしないです。初めてそのことを聞いたとき、もっと話し合っていればそんなことにはならなかったのでは、と思いました。でも、家業を継ぐために会社に入って10年が過ぎ、父とは相いれない部分も出てきました。今は、そういうことがあっても不思議ではないと思っています」


 大学卒業後、鈴木さんは中堅の食品メーカーに就職した。父親に紹介された就職先で、3代目としての修行の意味合いがあった。

「一番大変だったのは海外赴任です。環境も生活もすべて変わりました。現地の人たちとコミュニケーションを取るのに苦労しました」
 鈴木さんはそこで、さまざまな経験を積んだ。ストレスで体調を崩し、円形脱毛症になったこともある。


「多少のことでは動じなくなりました。まったく違う環境に身を置いたことで、メンタル面が鍛えられたと思います」

 現在、鈴木さんは父親から会社を引き継いだ後のことを想定しながら、日々の仕事に取り組んでいる。やらなければならないこと、やりたいことはたくさんあるが、まずは足元を固めなければならない。
 数年前から 鈴木さんは従業員の若返りを図るべく、採用活動に力を入れている。

「私が入社したころから、従業員の年齢構成は問題視されていました。高齢化が進行しており、将来、さまざまな問題が起きることが予想されました」


 採用に力を入れているのは、もう1つ理由がある。自分がトップになったときのためだ。

「私のことを子供のころから知っている社員はいなくなりましたが、自分よりも社歴の長い人は多いです。相性の問題もあると思いますが、古参社員の中にはやりにくい方もいらっしゃいます。そういう方々を排除するわけではありませんが、自分がトップになったときに反発ばかりされてしまうのは困ります。そのため、新しい人を入れて、社内の空気を変えたいと思っています」



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●取材・文/三宅航太

株式会社アイデム人と仕事研究所 研究員。大学卒業後、出版社の営業・編集、編集プロダクション勤務を経て、2004年に株式会社アイデム入社。同社がWEBで発信するビジネスやマネジメントなどに役立つ情報記事の編集業務に従事する。人事労務関連ニュースなどの記事作成や数多くの企業ならびに働く人を取材。
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