「人材の活用」「従業員の教育」「人事制度」等について、事例満載の記事や専門知識が深まるコラム等を展開。自社の活性化や雇用管理のヒントに!
伝わる文章の書き方〜報告書からSNSまで〜
ヒトがあつまる職場/田中和彦
事例で考える困ったときのマネジメント対応/山田真由子
デキル人が辞めない15分マネジメント術/岡本文宏
怒りを笑いに変える!クレーム対応/谷厚志
判例に学ぶ労使トラブルの処方箋/岡正俊
時事トピックス
人事労務関連ワード辞典
マンガ・ワーママ人事課長キノコさん
ココロの座標/河田俊男
【企業に聞く】人が活きる組織
労働ニュースに思うこと
人材育成のツボ
シゴトの風景
「平均時給 の検索」「時給の平均や動向」等について、データを作成。労働市場の現状が分かります。
*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちらアイデム人と仕事研究所では、「ビジネスマナーのブラッシュアップ」「新入社員の戦力化」「職種別・階層別の知識・スキルアップ」等につながるセミナーを開催しています。
人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。
ある日、突然「あなたはがんです」と医師に診断されることを想像したことがあるだろうか。想像するのもイヤな、不安な気分になるものだ。もし、自分にがんの診断が下されたとき、家族や友人、勤務先は適切な対応をしてくれるだろうか?
リストラで夫がうつに
38歳の美咲には同い年の夫がいた。夫は2年前に大手家電メーカーをリストラされ、就職先を探していた。だが、自分が思うようなところは見つからず、次第にやる気を失い、うつ病になった。病院にかかっていたが、症状は悪化し、やがて夫は実家に帰ってしまった。何度も夫を迎えに行ったが、結局戻ることなく、離婚することになった。2人で見つけた新居は売却することになり、借金だけが残った。
美咲には、小学校3年生になる女の子がいた。彼女にとっては、今や娘の成長だけが生きがいだった。美咲は小さなマンションを借り、派遣会社で仕事を見つけた。長い間、専業主婦をしていたので、仕事をするのは不安だったが、徐々に慣れていった。入社から半年もすると、仕事にも職場にも慣れた。しかしそんな折、美咲を大きなショックが襲った。
子宮がん宣告
ある日、体調不良が続いていたので病院に行くと、医師に「子宮体がんです」と診断されたのだ。詳しい検査をすると、「子宮体がんの4期で、他に転移しています。最善をつくしますが、かなり進行しています」と医師に告げられた。そして、今すぐに入院し、手術を受けるよう勧められた。
美咲は悩んだ末、手術することを決断した。彼女は入院をすることで会社に迷惑をかけてはいけないと思い、退社の意志を上司に伝えた。上司もそうした相談を受けた経験がなかったので、すぐに退職を承認した。そのとき上司は、「回復したら必ず連絡してくださいね」と言った。
しかし、本当は仕事を辞めたくなかった。治療費、生活費、子供の養育費、借金など、経済的に困窮することは必至だったからだ。
将来への不安
治療はどのくらい続くのか、費用はいくらかかるのか、自分はいつまで生きられるのか。そんなことばかり頭に浮かび、美咲は暗い気分になった。やがて不安感ばかりでなく、気力がなくなり、うつ状態になった。生きる気力がなくなってきたのだ。娘と一緒に死んだほうがいい、そのほうが幸せかもしれない、そんな気持ちになる日が増えた。
※次ページ以降の閲覧には、会員登録(無料)が必要です
●河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。
その他のコラム記事を見る
ヒトがあつまる職場/田中和彦
判例に学ぶ労使トラブルの処方箋/岡正俊
時事トピックス