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マネジメント悩み相談室/田中和彦

第8回「部下の主体性を引き出し、うまく動かすためには?」

マネジメントに関する悩みについての解決策を示したり、対処法などを解説します。

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■相談
部下への指示の仕方に悩んでいます。「ああしろ、こうしろ」と、上からモノを言ったのでは、反感を買ってしまいそうなので、比較的丁寧に「こうしてほしい」とか、「〜をやってくれないだろうか?」と、お願いするスタンスで指示を出していたのですが、逆に部下が上司をなめてかかるようになってしまったのか、「自分の仕事が忙しくて、今はできません」などと、拒否されてしまう始末です。どういう指示の仕方をすれば部下は動いてくれるのでしょうか?

 


■回答
組織のビジョンや仕事の目的や背景を伝えず、自由も責任も付与しない業務は、部下からすれば、「やらされ仕事」に他なりません。部下が自らやりたくなるような「動機の源泉」に働きかけることで、部下マネジメントはとても楽になります。権力を行使したり、報酬で釣ったりすることよりも、自分が成長できてイキイキと働ける未来像を指し示すことが重要です。それさえできれば、部下は主体的に動いてくれます。                             

          


 部下を望ましいやりかたで動かすことは、本当に難しいものです。
 まずは、以下のエピソードをお読みください。実際にあった話です。 

            

         

 

 ある部署に新たに着任した課長が、自分のデスクの目の前にある豪華な応接セットに対して、疑問を持ちました。「この応接セットは、本当にこの場所においてあることがいいのだろうか?」と。


 確かに、他部署や外部から誰か来たときには、すぐに対応できるので便利なことは間違いありません。しかし、その応接セットのせいで、部下たちのデスクは、ベテランチームと若手チームに分断されており、必ずしもメンバー間のコミュニケーションが円滑になっているとは思えなかったからです。


 「この応接セット、窓側に移動させたらどうかな?」課長は、メンバーたちに聞こえるように、少し大きな声でつぶやいてみました。しかし、部下たちは誰一人として、そのつぶやきに反応しませんでした。
 そこで、課長は一人ひとりに意見を聞いてみることにしたのです。すると…、


 「わざわざ移動する必要はないと思いますよ。今までも不便は感じなかったし」
 「え?僕らで運ぶんですか?重いですよ。無理、無理」
 「ここにあると結構便利ですよ。僕らも簡単なミーティングはすぐにできるし」
 「前の課長がこの配置を決めたんです。前のやり方を否定するんですか?」


 誰も応接セットの移動を望む者はいませんでした。


 たいていの場合、部下は現状維持を望むものです。あえて面倒な変革というものに自ら挑戦する部下は多くありません。変革の引き金を引くのは、リーダー(上司)の大きな役割なのです。


 そこで課長は、率先垂範で部下を動かそうと考えました。昼休みに、ワイシャツの腕をまくり上げ、重い応接セットを動かしにかかったのです。

 

 

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●文/田中和彦(たなか かずひこ)
株式会社プラネットファイブ代表取締役、人材コンサルタント/コンテンツプロデューサー。1958年、大分県生まれ。一橋大学社会学部卒業後、人材サービス関連企業に入社し、情報誌の編集長を歴任。その後、映画配給会社のプロデューサー、出版社代表取締役を経て、現在は、「企業の人材採用・教育研修・組織活性」などをテーマに、“今までに2万人以上の面接を行ってきた”人材コンサルタント兼コンテンツプロデューサーとして活躍中。新入社員研修、キャリアデザイン研修、管理職研修などの講師や講演は、年間100回以上。著書に、『課長の時間術』『課長の会話術』(日本実業出版社)、『あたりまえだけどなかなかできない42歳からのルール』(明日香出版社)、『出世する人、しない人の1ミリの差』(きこ書房)など多数。
連絡先:info@planet-5.com

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