「人材の活用」「従業員の教育」「人事制度」等について、事例満載の記事や専門知識が深まるコラム等を展開。自社の活性化や雇用管理のヒントに!

「経営者やパート従業員の意識」等について、さまざまなデータを作成。労働市場の現状が分かります。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

「平均時給 の検索」「時給の平均や動向」等について、データを作成。労働市場の現状が分かります。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

アイデム人と仕事研究所では、「ビジネスマナーのブラッシュアップ」「新入社員の戦力化」「職種別・階層別の知識・スキルアップ」等につながるセミナーを開催しています。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

シゴトの風景

第60回「副業の思わぬ効果」

働く個人にこれまでのキャリアや仕事観を聞き、企業が人を雇用する上で考えなければならないことを探ります。

< 1 2 >

 樋口沙美さん(仮名・34歳)は子供向け英会話教室で講師を務めるかたわら、飲食店でアルバイトを始めた。

 

「どちらも正社員ではないから世間的にはフリーターですが、仕事が2つあると良いこともあります。一方の仕事で否定されても、もう一方で評価されれば精神的なバランスを保つことができます。ストレスも分散できますし、なんといっても収入源が2つあるというのは悪くないと思います」

 

 樋口さんは大学の英文科を卒業後、外資系の企業に就職したが、7年ほどで退職した。オーバーワークで体調を壊してしまったのだという。自宅療養後、海外留学などを経て、現在に至っている。

 

「自己実現という言葉に踊らされた世代でした。勝間和代さんに憧れたんです。仕事ができて、英語も話せて、おしゃれな服も着て…。将来は独立して男に頼らないカッコイイ女になってやろう、と。でも、そんなハードな生き方は、よほどタフでないと続きません。気がついたらコップの水があふれてしまい、日本を離れました」

 

 

 

 1年間、海外に留学して英語を学び直した樋口さんは帰国後、主に小学生を対象にした子供向け英会話教室の講師の仕事を始めた。もともと子供が好きだったせいもあるが、前職のような生き方に疲れてしまったのだという。

 ところが現実はそう甘くなかった。

 

「子供たちに英語を教えながら、のんびり生きられればいいなと思っていました。でも、昨今の英語ビジネスは、講師といえども教えるだけではダメなんです。お客さんを引っ張ってこなくてはなりません。そういう環境に置かれるとスイッチが入ってしまう性格らしく、客を呼べる講師になるための奮闘が始まりました」

 

 1回の授業のシミュレーションに、5時間かけたこともあった。授業後は、保護者に向けた手紙も書く。最大のイベントは月に一度ある参観日だ。7、8人のクラスの子供たちの英語力を把握したうえで、全員がそれぞれ「どのような質問に答えられるか」を頭にたたき込んでおくのだという。

 

「親の前で正解をしっかり答えられると、それが彼や彼女の成功体験になります。そういう体験を積み重ねてあげるのが私の役目ですし、ビジネス的な側面としては、私たち講師もそこで親御さんたちにアピールするのです。いやらしい話ですが、ママさんたちの口コミは、そのまま営業活動に直結しますから」

 

 だが、樋口さんの努力もむなしく、1年ほどたっても生徒はなかなか集まらなかった。収入も基本給だけで、インセンティブは思うように得られない。そんなとき、副業という選択肢に出会った。

 

 

※次ページ以降の閲覧には、会員登録(無料)が必要です

< 1 2 >

この記事のキーワード

クリックすることで関連する記事・データを一覧で表示することができます。

一覧ページへ戻る

2ページ目以降をご覧になるには、会員ログインが必要です。
会員登録(無料)がお済みでない方はこちら

会員登録(無料)はこちら

その他のコラム記事を見る

人気記事ランキング

ヒトがあつまる職場/田中和彦

[第9回「上司が部下に謝ることができる組織」]
企業は、ずっと同じ人たちで運営していくことはできません。人が辞めても、また入ってくる職場について考察します。

判例に学ぶ労使トラブルの処方箋/岡正俊

[仮眠時間は労働時間に当たるか?〜T社事件(最高裁H14.2.28判決、労判822号5頁)〜]
近年、労働関係の訴訟は社会的関心が高まり、企業にとって労使トラブル予防の重要性は増しています。判例をもとに、裁判の争点や予防のポイントなどを解説します。

時事トピックス

[2050年、3分の2の都道府県で「5分の1世帯が高齢者単独世帯」]
人事労務関連のニュースの中から、注目しておきたいものや社会の動向を捉えたものなどをピックアップしてご紹介します。
注目のコンテンツ

人と仕事研究所Facebook