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労働ニュースに思うこと

ケーキは食べたらとっておけない〜共働き増加で求められる両立支援〜

日々流れてくる労働関連の多彩なニュース。本コーナーは、アイデム人と仕事研究所の所員が、そうしたニュースに触れて「思うこと」を持ち回りで執筆します。

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共働き世帯、専業主婦世帯の約1.7倍

 

 料理関連の書籍で、数年前から作り置きをテーマにした本がブームになっています。書店の料理書コーナーには作り置きのレシピ本がたくさん並んでおり、中には大ヒットを記録したものもあります。作り置きにダイエットの視点を取り入れた「やせるおかず作りおき」(柳澤英子著/小学館刊)はシリーズ化され、累計250万部を突破しています。

 

 ブームの背景には、ライフスタイルや価値観の多様化などによる読者層の広がりなどがありますが、その1つに共働き世帯の増加が考えられます。仕事のある平日に食事の支度に時間をかけられない共働き世帯の女性たちが休日、作り置きレシピを見ながら1週間分の献立を作っている姿が想像できます。

 

 現在、共働き世帯は専業主婦世帯の約1.7倍です。共働き世帯は女性の社会進出とともに増加を続け、1990年代に専業主婦世帯を追い抜きました。

 

 

■図:専業主婦世帯と共働き世帯(1980〜2016年)

資料出所:厚生労働省「厚生労働白書」、内閣府「男女共同参画白書」、総務省「労働力調査特別調査」、総務省「労働力調査(詳細集計)

 

 

 

人生100年時代がやって来る

 

 共働き世帯の増加は、女性の社会進出が進んだことや先行きの見えづらい経済状況に対するリスクヘッジなどが背景として考えられます。しかし近年、共働きをプラスアルファの選択肢として捉えるのではなく、必要な選択肢になってきていると考える向きもあります。それは「人生100年時代」に対する備えです。

 

 現在、人生100年時代というキーワードがさまざまなところで語られています。きっかけは、昨年刊行されたビジネス書『ライフ・シフト』(東洋経済新報社刊)です。同書は世界的に長寿化が進む中、人生100年を前提にした人生設計に変える必要があると説き、ベストセラーとなっています。ある予測によれば、2107年には主な先進国では半数以上が100歳よりも長生きするそうです。

 

 

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●文/三宅航太
株式会社アイデム人と仕事研究所 研究員。大学卒業後、出版社の営業・編集、編集プロダクション勤務を経て、2004年に株式会社アイデム入社。同社がWEBで発信するビジネスやマネジメントなどに役立つ情報記事の編集業務に従事する。人事労務関連ニュースなどの記事作成や数多くの企業ならびに働く人を取材。

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