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【企業に聞く】人が活きる組織

小太郎漢方製薬株式会社/パートの平均勤続年数10年超 人に寄り添った経営で高い定着率を実現

やる気を引き出す仕組みや教育制度などの人事施策、働きやすい職場環境の実現など、人に関する企業事例を紹介します。

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■会社概要

ホームページ/ http://www.kotaro.co.jp

 

 

 大阪府に本社を構える小太郎漢方製薬株式会社は、漢方薬の製造・販売に主軸を置く医薬品メーカーである。1957年に日本初の漢方エキス製剤を製造・販売した同社は、石川県に研究所と工場を構え、原薬の製造から包装に至るまでの国内一貫生産体制を確立。全国7地域に支店と営業所を展開している。

 

 そんな同社の運営を支えるのが、全従業員の2割弱を占め、正社員の補助的役割を担うパートタイム社員だ。同社は、厚生労働省が行った「平成29年度パートタイム労働者活躍推進企業表彰」で奨励賞を受賞した。パートタイム社員の活躍推進に取り組んできた同社のさまざまな施策について、リポートする。

 

 

石川県にある美川事業所(工場・研究所)

 

 

パートの平均勤続年数は10年超

 

 同社のパートタイム社員は、家庭を持つ主婦が中心である。勤務は週5日、1日6時間以上7時間以下が原則で、配偶者の扶養対象に収めるための勤務調整などは一切行っていない。人手不足の現在、企業は働き手の事情に合わせ、短時間、短期間の勤務を受け入れる流れになっているが、同社は違っている。過去には業績により、契約労働時間を無理やり短縮する企業も多くあった。同社はパートタイム社員を「雇用の調整弁」といった扱いにするのでなく、「貴重な人材」として安心して働くことが出来るよう、賞与支給や確定給付企業年金加入なども実施している。

 

 そんなパートタイム社員の平均勤続年数は10年を超える。良好な関係を築いている証しと言えるが、そこに至るまでの道のりは決して平坦ではなかった。

 発端は、今から18年前の2000年にさかのぼる。1996年3月に漢方薬の副作用が全国紙に報道され、漢方薬の安全神話が崩れたのである。そのため、1997年以降、漢方薬メーカーはどこも厳しい経営にさらされることになった。同社は経営再建の一環として、営業拠点のスリム化とともに、2000年から2005年にかけて、工場、研究所の統廃合を行った。

 

 その際、特定の専門分野には嘱託社員の採用を進め、事務部門にはIT化の積極的取り組みで、機械の操作方法さえ修得すれば熟練者でなくてもミスなく効率的に仕事ができるよう体制を整え、パートタイム社員の採用を進めた。その結果、18年前は全従業員の約9割が正社員であったが、現在は7割台にまで低下している。かつてパートタイム社員の大半は、主に工場で製品の包装を行う部門に配属されていた。だが、現在では本社をはじめ、各事業所の事務職として働くパートタイム社員が増えたのである。

 

 同時に不透明だった雇用区分の見直しと賃金制度の体系化を行った。その後も労働関連法の改正に合わせて雇用管理に関する整備を行ったり、雇用転換や評価の制度を導入するなど、パートタイム社員の労働環境を改善してきた。

 

 

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