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やる気を引き出す仕組みや教育制度などの人事施策、働きやすい職場環境の実現など、人に関する企業事例を紹介します。(2020年6月25日)
ホームページ/ https://www.genbasupport.com/
株式会社現場サポートは、主に建設業の顧客に対し、コミュニケーション促進とマネジメント強化に貢献するシステム製品を提供している、鹿児島市に本拠地を構えるIT企業である。同社は、2020年度「働きがいのある会社」ランキングの小企業部門で第2位、「かごしま『働き方改革』推進企業」の第1号、「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」中小企業基盤整備機構理事長賞を受賞するなど、社員がイキイキ働ける風土づくりが高く評価されている。その取り組みについて、代表取締役の福留進一さんに伺った。
―まず、御社の経営ポリシーからお聞かせください。
当社は、主に建設業のお客さまに向けて、お客さまの本部と建設現場、建設現場と取引先といった関係者間のコミュニケーションをスムーズにし、業務効率化に貢献する独自プロダクトを開発・提供しています。プロダクトを考えるのも、つくるのも、販売するのも、お客さまをサポートするのも、すべてが人、社員です。したがって、社員の一人ひとりがイキイキ働ける環境づくりが最重要の経営マターであると考え、継続的に取り組んできています。
―御社の設立は2005年ですが、以来どのように取り組んでこられたのか、経緯をお教えください。
「事実前提経営」「価値前提経営」という考え方があります。事実前提経営とは、問題というファクトの改善を目指す経営です。一方、価値前提経営はありたい姿を掲げ、そこに向けての改革を追求する経営のことです。日本経営品質賞の「アセスメント基準書」などに示されています。
会社設立から2009年までの4年間、私は事実前提経営として売上や利益を追求していました。そうしたところ、2009年にかけて離職率が27%に急激に悪化してしまったのです。これではいけないと、社員との個人面談や社員満足度調査などを行って問題点の洗い出しを行いました。その結果、トップダウンのマネジメントで社員のモチベーションが阻害されていたことを反省したのです。そして、社員が自主性を発揮し、やる気を持って働ける理想的な組織づくりを行おうと、価値前提経営に全面的に移行することに決めました。
代表取締役 福留進一さん
―理想的な組織とは、どのようなものでしょうか?
ソフトな要素の「人と人との関係」「仕事のやり方」、ハードな要素である「システム・制度」が順番にバランスよく積み上がり、それぞれが健全に機能している組織です。
「人と人との関係」は、「感謝」と「承認」によって笑顔あふれる社風が醸成されているとともに、変化を許容できるといった先進的な風土がある状態です。その上で、自律した個々の社員が、付加価値生産性を高める「仕事のやり方」を常に工夫し、実行する必要があります。その上ではじめて、個人の欲求と組織の欲求を相互に補完できる「システムや制度」が生きるということです。
システムや制度をただ単に導入し、仕事のやり方の変革を迫るだけではうまくいきません。やり方を変えることに抵抗感を覚える人は多いですし、生産性が向上すれば自分の存在は不要になるという不安を覚える人がいるからです。ですから、決してそんなことはないという心理的安全性を感じさせるような人間関係を醸成する必要があるのです。そういった関係性の上で、チーム力も発揮できると思います。
>>>次ページにつづく
・チーム力を高める具体策
・社員は自主性を発揮
・成果の表れ
・今後の課題
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