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人事労務に関連するワード集です。基礎的なものからトレンドまで、さまざまなワードを解説します。(2021年7月21日)
アルムナイ(alumni)は「alumnus」の複数形で、「卒業生、同窓生、校友」という意味があります。そこからから転じて、近年「企業を離職・退職した人の集まり」を指す言葉として使用されています。終身雇用が崩壊した現在、企業は離職者や退職者も貴重な人的資源と捉え、積極的に活用する必要があります。
従来から結婚や介護、配偶者の転勤などによる離職者の出戻り・再雇用制度はありました。ですが、アルムナイは、退職理由にかかわらず「転職者(離職者)」を再雇用したり、情報交換や業務コラボレーションなど多様な知見につなげる人的ネットワークを構築し、ビジネスに活かすところに特徴があります。現在、アルムナイ専用のサイトを開設したり、イベント開催をするなど、アルムナイと積極的にコミュニケーションを図ろうとする企業が増えているようです。
アルムナイを再雇用するメリットは自社への理解度が高いことや、他社で新たなスキルや知識を得ているので、即戦力としての活躍が期待できることにあります。また、アルムナイのネットワークでは、情報収集や情報交換を行うことができます。自社の社員でも顧客でもない第三者視点で、アドバイスを得られます。
デメリットとしては、アルムナイの再雇用やネットワーク活用を推進することで、在職中の従業員が「退職してもいつでも復帰できるだろう」とモチベーションが低下してしまう恐れがあります。再雇用の条件や制度のフローを透明化し、在職中の従業員への説明を行って理解してもらうことが必要です。また、アルムナイのネットワークを活用する場合、社内の機密情報の管理には注意する必要があります。アルムナイは元社員ですが、退職した人です。情報漏洩のリスクを考えなければなりません。
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