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マネジャーの仕事〜チームが機能するヒント〜/田中和彦

第7回「やる気は一瞬にして上がりもするし、下がりもする」

人材育成や評価、意思決定など、マネジャーにはさまざまな役割が求められます。マネジャーに必要な視点や考え方、心の持ち方などについて考察します。(2021年10月14日)

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上司の仕事は、部下の心に火をつけること

 このコラム、前回までなぜか野球ネタが続いてきましたね。管理職研修でも、この手の話をすると、「田中さん、プロ野球が好きなんですね。どの球団のファンなんですか?」と受講者の方から尋ねられることがあります。ただ、私は、普段プロ野球を見るわけでもなく、特定の好きな球団があるわけでもありません(もちろん子供の頃はジャイアンツファンで、野村克也監督時代のヤクルトスワローズはちょっとだけひいきにしていましたが…)。

 マネジメントの話をするときに、スポーツの話題というのは、具体的で分かりやすく、受講者の方にもストンとふに落ちることが多く、例え話としてよくお話しします。個人競技ではなく、チームプレイである野球のケースがとりわけ多いのは、やはりそこに組織マネジメントの本質に近いものがあるからだと思います。

 サッカーのように前半と後半の45分間、中断されることなく試合が続行される競技とは違い、野球の場合は、ピッチャーが投げる一球ごとに局面が変わり、その都度、監督が選手たちに対して指示ができるというのも、企業におけるマネジメントの疑似的なものとして捉えることが可能だからでしょう。

 さて、前置きはそのくらいにして、また野球の話です(苦笑)。
 今回は「やる気」にスポットを当てて話をしようと思うのですが、私の好きな野村監督のエピソードを2つほどお伝えしたいと思います。

 1つ目は、楽天イーグルス時代の話です。対戦相手のチームがマジック1という優勝のかかった試合に、イーグルスの選手たちは意地を見せて、その試合に勝ったということがありました。その試合後の野村監督のコメントがふるっていて、「優勝を阻止できたのは、よかった。でも、気持ちの半分は胴上げを選手たちに見せたかった」というもの。





 本音では、相手チームの歓喜の姿を見せつけて、選手たちに悔しい気持ちを植え付け、「来年こそは」という一体感を作りたかったのでしょう。こんなところに、野村監督の老練な懐深さを感じます。

 もう1つは古い話ですが、南海ホークス時代のこと。先発完投型のピッチャーであることを美学としていた江夏豊さんに、当時は一段低い役割に見られていたリリーフとしての役割をお願いしたときの言葉です。

 普通なら、先発ピッチャーとしてのピークを過ぎてしまった相手には、「まだリリーフなら十分に通用するんだから、このまま引退するのはもったいないぞ」みたいな声をかけるのでしょうが、野村監督はこう言ったんですね。
「なあ江夏、俺と一緒にプロ野球界に革命を起こさへんか」と。


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●文/田中和彦(たなか かずひこ)
株式会社プラネットファイブ代表取締役、人材コンサルタント/コンテンツプロデューサー。1958年、大分県生まれ。一橋大学社会学部卒業後、人材サービス関連企業に入社し、情報誌の編集長を歴任。その後、映画配給会社のプロデューサー、出版社代表取締役を経て、現在は、「企業の人材採用・教育研修・組織活性」などをテーマに、“今までに2万人以上の面接を行ってきた”人材コンサルタント兼コンテンツプロデューサーとして活躍中。新入社員研修、キャリアデザイン研修、管理職研修などの講師や講演は、年間100回以上。著書に、『課長の時間術』『課長の会話術』(日本実業出版社)、『あたりまえだけどなかなかできない42歳からのルール』(明日香出版社)、『時間に追われない39歳からの仕事術』(PHP文庫)、『仕事で眠れぬ夜に勇気をくれた言葉』(WAVE出版)など多数。
連絡先:info@planet-5.com
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