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シゴトの風景

第10回「長く勤められる会社」

働く個人にキャリアや仕事観を聞く「シゴトの風景」。今回は転職を4回した32歳女性の事例です。

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●宇野智佳子さん(仮名・32歳・正社員)


 美術大学出身の宇野智佳子さんは、食品のパッケージを扱うA社に勤務している。大学を卒業し、社会に出てから勤めた4つ目の会社だ。自分では、そんなに転職することになるとは思わなかったという。仕事内容はパッケージのデザインが中心だが、自社のホームページの管理なども担当している。

「美大では卒業後の進路として、教師を目指すか、大学院に進むという人が少なくありません。絵画を専攻していた私は就職を考えていましたが、絵を描く仕事はなかなかありません。そこでデザイン関係の仕事を探すことにしました」

 卒業後、宇野さんは新卒で印刷会社のB社にデザイナーとして就職した。B社を志望した理由は2つあった。実家から通える距離であることと、食に関する印刷物を扱っていたことだ。

「子供のころから、お菓子を作るのが好きでした。大学のときは実家を出て、初めて1人暮らしをしましたが、自炊は楽しかったです。そんな興味から、就職先は食に関するところに絞りました」

 宇野さんはB社で3年ほど働き、退職した。きっかけは就職して2年がたったころ、面倒をみてくれていた先輩が辞めたことだ。

「新しい上司が配属されてきましたが、それから、その人に振り回されるようになったんです。そのころ、私はアシスタントという立場で、1人で仕事を進める権限はありませんでした。ですので、上の人に確認をとりながら仕事をしなければならないんです。その人は急に休むことがよくありました。また、気分の浮き沈みが激しく、日によって態度が変わるので対応が大変でした。そういったことが重なって、体調を崩してしまったんです」

 辞めた理由はもう1つある。新しい上司の下では、自分の能力を上げることができないと判断したからだ。

「最初に仕事を教えていただいた先輩からは、デザインについてさまざまなことを学びました。デザイナーとして優秀な方で、会社を辞めたのも独立のためでした。でも、新しい上司はそういった面で学べることが少なく、このまま働いていてもスキルアップは望めないと思ったんです。そのころはとにかく自分の能力を上げたいと考えていました」

 B社を辞めた宇野さんは、工業製品のデザインを手がけていたデザイン事務所Cに転職する。グラフィックデザイナーとして採用されたが、実際の仕事はお茶出しや事務所の家賃の支払いといった雑用が中心で、デザインの仕事は少なかったという。

 半年後、宇野さんは次の仕事を決め、デザイン事務所Cを辞めた。
「工業デザインの仕事は少ししかやりませんでしたが、あまり自分の興味のない仕事はやりにくいと思いました。なので、今度は自分の興味のあることにしようと思い、食に関係したデザインをやっているところにしました」


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●取材・文/三宅航太
株式会社アイデム人と仕事研究所 研究員。大学卒業後、出版社の営業・編集、編集プロダクション勤務を経て、2004年に株式会社アイデム入社。同社がWEBで発信するビジネスやマネジメントなどに役立つ情報記事の編集業務に従事する。人事労務関連ニュースなどの記事作成や数多くの企業ならびに働く人を取材。

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