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やる気を引き出す仕組みや教育制度などの人事施策、働きやすい職場環境の実現など、人に関する企業事例を紹介します。(2022年7月5日)
■会社概要
【所在地】岡山県岡山市南区福浜町15-10
【設立】1911年(明治44年)11月15日
【資本金】5,300万円
【事業内容】笑顔あふれるワークスタイル創造提案業
【ホームページ】 https://wakusuma.com/
コロナ禍に突入して以降、テレワークが必要不可欠な働き方となったが、以前から取り入れていた企業もある。岡山県を拠点に110年以上の歴史を紡いできた株式会社WORK SMILE LABOでは、2016年からテレワークの導入を開始。2018年には総務省の「テレワーク先駆者百選総務大臣賞」を受賞した。
当時、テレワークといえば大手企業の独壇場だっただけに、従業員数50名にも満たない中小企業の受賞は異例のことだと言える。同社がいかにしてテレワークに着手し、どのような形で制度を育んでいったのか。マーケティングとブランディングの責任者である瀬尾直樹さんに話を聞いた。
―事業の概略を教えてください。
明治時代に筆や墨を販売する文具店として事業を開始したのですが、時代の流れに合わせて扱うモノを変化させ続けてきたことから、近年は複合コピー機をはじめとする事務機販売を事業の主軸に置いていました。ですが、同業他社との価格競争が激化するとともに、インターネット通販の台頭で消耗品等の販売ではライバルが増加し、2000年代には活躍の場が徐々に減り続けていました。そこに追い打ちをかけられたのが2008年のリーマンショック。一気に赤字経営に転落し、廃業寸前までの状況に陥りました。
瀬尾直樹さん
―どのように状況を打開したのでしょうか?
銀行から融資を受けるにも「既存の業態では限界がある」との指摘を受け、新しい方向性を打ち出そうと試行錯誤しました。その結果、事業ドメインを事務機販売業から「笑顔あふれるワークスタイル創造提案業」に転換することに決定。事務機はもちろん多様なICTツールなどを駆使しながら、中小企業のオフィスでの働き方そのものを総合的に提案していく企業に進化していこうとしました。
参考にしたのはカーディーラーの販売手法です。その昔、自動車販売の営業マンは家庭を1軒ずつ訪問して営業していましたが、今はショールームに来店したお客さまに提案する形になりました。私たちも訪問販売から来店体験型に変わるべきだと考え、2015年に社員が働く現場をツアーで見てもらうショールーム“ワクスマ”を開設。自社の働き方を改善した上で、効果のあった制度やツールなどをワクスマで公開し、お客さまに体験してもらって提案していく―そんな形にビジネスモデルを変化させることで、徐々に業績は改善されていきました。
―そうした社内改革の取り組みの柱がテレワークなのですね。
ショールーム“ワクスマ”開設に前後して事務職のある女性のお子さんに体調不良が多くなり、保育園に呼び出されて急な休みを取るケースが増えました。本人は働きたくても働けないジレンマを感じていた一方、サポートする社員も仕事の予定が変わってしまうのが負担になっていました。また、本人が「周りに迷惑をかけている」と心理的負担を感じていたこともあり、在宅でも仕事ができる体制を整えていくことにしました。
幸い当社は新しい働き方を提案してきましたから、在宅でも十分に力を発揮できるインフラが整っていたことが功を奏しました。すでに書類等のペーパーレス化を進めていましたし、ファックスによる受発注なども自動的にPDF化するシステムもありました。
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