「人材の活用」「従業員の教育」「人事制度」等について、事例満載の記事や専門知識が深まるコラム等を展開。自社の活性化や雇用管理のヒントに!

「経営者やパート従業員の意識」等について、さまざまなデータを作成。労働市場の現状が分かります。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

「平均時給 の検索」「時給の平均や動向」等について、データを作成。労働市場の現状が分かります。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

アイデム人と仕事研究所では、「ビジネスマナーのブラッシュアップ」「新入社員の戦力化」「職種別・階層別の知識・スキルアップ」等につながるセミナーを開催しています。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

労働ニュースに思うこと

2024年10月法改正・社保適用拡大、求められる企業の対応

個人の働き方や企業の人事労務、行政の労働施策など、労働に関するニュースを取り上げ、課題の解説や考察、所感などをつづります。(2024年6月6日)

< 1 2 3 >
 2月末に厚生労働省から、キャリアアップ助成金(社会保険適用時処遇改善コース)の計画届受理件数が発表されました。これによると、令和6年1月末時点で受理したキャリアアップ計画届受理件数は3,749件、令和7年度までに取組を開始する予定労働者数は144,714人に達したとのことです。

 社会保険の適用拡大により、加入要件の一つである「106万円の壁(月額88,000円×12か月)」を超えると社会保険の加入義務が生じるため、社会保険料の支払いが生じないよう労働者が就労時間を調整することなどが、人手不足に拍車をかけている一因とされています。

 キャリアアップ助成金は、「年収の壁」を意識せず働くことができる環境づくりを支援するため、令和5年10月以降、新たに被用者保険を適用し、労働者の収入を増加させる取組を行った事業主に対して、労働者1人当たり最大50万円の助成金が支給されるという年収の壁・支援強化パッケージ施策の一つです。

 前述の助成金の計画届受理件数や取組予定労働者数が多いのか少ないのかわかりかねますが、今年の10月1日からは、新たに「常時50人を超え100人以下の事業所」に社会保険の適用が拡大されますので、さらに助成金の活用は進んでいくように思われます。
 適用拡大に該当する事業所については、法改正に対応するための準備が必要となりますので、厚生労働省の資料などから抜粋して確認していきます。


事業所規模の確認と加入対象者の把握

 「常時50人を超える事業所」の従業員数のカウント方法は、「フルタイムの従業員数」+「週労働時間がフルタイムの3/4以上の従業員数(従業員には、パート・アルバイトを含みます)」で、いわゆる通常の厚生年金保険の適用対象者数のことです。社会保険の適用基準にあてはまらない労働者は、従業員数のカウントには含まれません。

 月によって「常時50人」を超えたり超えなかったりしている事業所もありますが、直近12か月のうち6か月で50人超えの基準を上回る場合には適用対象になります。
 なお、一度適用対象になると、常時50人を超えなくなった場合でも、引き続き特定事業所とみなされますが、労使合意に基づき、特定適用事業所の不該当の届出をすることもできます。

 続いて、新たに被保険者になる短時間労働者の把握が必要になります。新たに加入すべき対象者は下記の項目すべてに当てはまった労働者です。

(1)週の所定労働時間が20時間以上であること
(2)雇用期間が2か月を超えて見込まれること
(3)月額賃金が88,000円以上であること
(4)学生でないこと

 上記項目の補足事項としては、(1)「週の所定労働時間が20時間以上」は、契約上の所定労働時間であり、臨時に生じた残業時間は含みません。ただし、契約上週20時間に満たない場合でも、実労働時間が2か月連続で週20時間以上となり、なお引き続くと見込まれる場合には、3か月目から保険加入しなければなりません。(3)「月額賃金が88,000円以上であること」は、基本給及び諸手当を指し、残業代・賞与・臨時的な賃金等は含みません。(4)「学生ではないこと」については、休学中や夜間学生は加入対象となります。
※次ページ以降の閲覧には、会員登録(無料)が必要です
<会員サービスのご案内はコチラ>


●文/小杉雅和(こすぎ まさかず)
東日本事業本部 データリサーチチーム所属/社会保険労務士
大学卒業後、大手運輸会社に入社し、営業事務職に従事。その後、労働保険事務組合にて、労働・社会保険の各種手続き、相談業務に従事した。1998年、株式会社アイデムに入社。「パートタイマーの募集時時給表」等の賃金統計や「パートタイマー白書」等のアンケート調査を手がける。現在は労働市場に関する情報提供、各種アンケート調査の作成・分析を主に担当。
< 1 2 3 >

この記事のキーワード

クリックすることで関連する記事・データを一覧で表示することができます。

一覧ページへ戻る

2ページ目以降をご覧になるには、会員ログインが必要です。
会員登録(無料)がお済みでない方はこちら

会員登録(無料)はこちら

その他のコラム記事を見る

人気記事ランキング

労働ニュースに思うこと

[子のいない夫婦共働き、夫は遺族年金をもらえるの?]
個人の働き方や企業の人事労務、行政の労働施策など、労働に関するニュースを取り上げ、課題の解説や考察、所感などをつづります。

怒りを笑いに変える!クレーム対応/谷厚志

[第8回「メールでのクレーム対応の留意点」]
カスタマーハラスメントに悩まされる企業が増えています。元タレントの異色コンサルタントが、独自のクレーム対応を解説します。

デキル人が辞めない15分マネジメント/岡本文宏

[第8回 若手スタッフの定着率を上げる15分間「教育法」]
マネジメントに時間を取れないプレイングマネジャーに向けて、15分で完結できるマネジメント手法をお伝えします。
注目のコンテンツ

人と仕事研究所Facebook