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ビジネスで使える心理学/菊原智明

【第45回】相手から共感を得られる「アイメッセージ」

商談や接客時など、ビジネスシーンに応用できる心理学の知識を解説します。

アイメッセージとは?
 

 アイメッセージとは、「私」を主語にして相手の行動を促すメッセージです。相手の行動により「私」がどう感じるのかを言葉で表現することにより、相手が自主性を失わず承認に結びつけるテクニックの1つです。
 反対にユーメッセージとは、「あなた」を主語にするメッセージです。「私」と「あなた」とのつながりが断絶されているので、相手に抵抗が生まれ、反発が生まれやすくなります。


・解説

 子育てのテレビ番組を見ていて、散らかし放題の子供には思わず「またこんなに散らかして! 何度言ったら分かるの!」と怒りたくなります。しかしこれは「(あなたは)何度言ったら分かるの」というユーメッセージです。ユーメッセージで子供に注意すると、抵抗が生まれ、余計言うことを聞かなくなるという結果が出ています。

 そうでなく、「こんなに散らかして、(私は)悲しいわ」もしくは「ここをきれいにしてくれたら、(私は)うれしいのだけど」というようにアイメッセージで伝えます。このように言った方が子供は何倍も言うことを聞くという結果が出るというのです。

 「勉強しなさい!」というと子供は「今やろうと思ったのに!」と反発します。この理由も(あなたが)というユーメッセージだからです。「勉強してくれると(私が)うれしいな」と言った方が何倍も受け入れてもらえますし、何倍もやる気になってくれるものです。


  アイメッセージを仕事の場面で応用してみましょう。

 ダメ営業マン時代の私は知らず知らずのうちにユーメッセージを使っていたものです。仕事が遅れると報告してきたスタッフに対して「どういうことですか!(あなたが)間に合うと言ったじゃないですか!」と言ってしまっていました。
 

 こうなればいい関係になることはありません。相手のやる気も無くさせてしまいます。そうではなくアイメッセージで「そうですか、できるだけ早くしてもらうと(私が)うれしいのですが」と言っていたらもっと円滑に物事が進んでいたでしょう。
 

 お客さまに対しても思わずユーメッセージで意見してしまうこともありました。
 土地の関係でもめているお客さまに「土地をお借りするのですから(あなたは)仲良くした方がいいですよ」という言い方をしました。しかしお客さまとしてみれば仲良くするのは分かり切っていることです。わざわざ私から言われることでもありません。関係が悪化し、商談は消えてなくなりました。
   

 そうでなくアイメッセージで「いい関係になると(私も)うれしいのですが」と言えば、お客さまも「まあ、仲良くしなくてはと思っているんですけどね」と、うまく展開したかもしれません。
 

 自分の意図しない事が起こると思わず「あなたは○○なんだから」と言いそうになってしまうものです。そんなときは一度「私は○○と思います」と言い方ができないか考えて下さい。
 ユーメッセージではなくアイメッセージで意見を言うだけで、物事が何倍もうまく進むようになります。


 
菊原智明●営業コンサルタント/関東学園大学経済学部講師。大学卒業後、大手住宅メーカーに入社し、営業部に配属。7年間のダメ営業マンから4年連続トップ営業マンへ。現在は【訪問しないで売る】営業のコンサルティングと大学生に向けて【営業の授業】を行っている。著書に『訪問しないで「売れる営業」に変わる本』(大和出版)、『トップ営業マンのルール』(アスカビジネス)など多数。
http://www.tuki1.net/



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