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マネジャーの心得/田中和彦

第23回 「他責スタンス」の部下にどうアプローチするか?

現場マネジャーに向けて、リーダーとしての心構えやマネジメントの手法などを解説します。

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自分から動こうとしない部下

 

 アメリカの精神科医ウィリアム・グラッサーは、「すべての行動は自らの選択である」と考える「選択理論心理学」の中で、ヒトの活動の4つの要素として、「行動・思考・感情・生理反応」をあげています。この4つを、「行動・思考」と「感情・生理反応」に分けた場合、違いは何になるでしょうか? あなたは、お分かりになりますか?

 

 「行動・思考」は、コントロールが可能なもの。つまり、変えられるものです。一方の「感情・生理反応」は、コントロールしにくいもの。変えにくいものです。ほかにも、変えられるものとして、「未来」や「自分」、「身の回りの環境」があげられ、変えにくいもの、変えられないものには、「過去」や「他人」、「自然環境(天候)」、「経済環境(景気)」などがあります。

 「景気が悪いのだから仕方ない」、「取引企業のほうに責任がある」、「お客さんに見る目がなかった」などと、自分ではどうしようもないことに原因を探して、自身の非を認めないのが、「他責スタンス」の人です。

 

 この手のタイプは、責任転嫁がクセのようになっていて、自分の力で何とかしようということをせず、修正すべき点も見失いがちです。さらには、自らを反省しないので、同じ過ちを何度でも繰り返すのです。

 アマチュアのゴルファーが、「風が強いからOBになった」、「雨の翌日は芝目が遅くて、パットをはずしやすい」など、あれこれ理由をつけて、言い訳しているようなものです。こういう人は、ロングホールを2オンで攻めた場合に、バンカーにつかまると、きまって「アイアンのクラブで刻めばよかった」と、済んだことをブツブツと愚痴って、悔やむのをやめません。

 

 プロゴルファーは、そもそも言い訳などしませんし、果敢に攻めて、結果的に池ポチャになったとしても、過去を悔やむよりも、どう池からリカバリーするかという未来に目を向けます。プロのアスリートはもちろん、経営者やプロフェッショナルと呼ばれる人たちは、原則的に「自責スタンス」で生きています。

 「自責スタンス」の人は、困難な状況にあっても、自らの力でそれを変えようとするのです。

 

 

当事者としての自覚を促す

 

 「他責スタンス」の部下の特徴は、第三者的な発言が多いということです。「こんな短い納期では、求められる水準のクオリティーなんて無理に決まっていますよ」とか、「やっぱり、こんな複雑な条件の仕事は最初から割に合わなかったんです」などと、自分自身は高みの見物的な場所にいて、評論家のような物言いをしがちです。

 当事者意識を持たずに、常に第三者的な立場をとっていれば、自力で何とかしようという行動には移せませんし、どんな仕事をやっても成長は望めません。当事者にならなければ、いくら鋭いことやいいことを言ったとしても、何の解決にもならないのです。

 

 

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●文/田中和彦(たなか かずひこ)
株式会社プラネットファイブ代表取締役、人材コンサルタント/コンテンツプロデューサー。1958年、大分県生まれ。一橋大学社会学部卒業後、人材サービス関連企業に入社し、情報誌の編集長を歴任。その後、映画配給会社のプロデューサー、出版社代表取締役を経て、現在は、「企業の人材採用・教育研修・組織活性」などをテーマに、“今までに2万人以上の面接を行ってきた”人材コンサルタント兼コンテンツプロデューサーとして活躍中。新入社員研修、キャリアデザイン研修、管理職研修などの講師や講演は、年間100回以上。著書に、『課長の時間術』『課長の会話術』(日本実業出版社)、『あたりまえだけどなかなかできない42歳からのルール』(明日香出版社)など多数。
連絡先:info@planet-5.com

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