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働く個人にこれまでのキャリアや仕事観を聞き、企業が人を雇用する上で考えなければならないことを探ります。(2018年9月12日)
「銀行を辞めることに抵抗はありませんでした」
現在、不動産会社を経営する清水英孝さん(仮名・65歳)が都市銀行を退職したのは、今から40年近く前の話だ。
「今のように転職が当たり前の時代ではありません。ましてや銀行員は花形の職業で、結婚したい男性の職業ランキングの1位になっていましたから。そんな時代に銀行を辞める人といえば、親の事業を継ぐ人か、横領などの不正をした人のどちらかが主流でした。でも私はどちらでもないのです」
大学卒業後、清水さんは都市銀行に入行した。出納課や外交や融資部門を経て『得意先課』に配属されたのだが、事実上の左遷だった。
「私はおっちょこちょいで大ざっぱなので、そんな性格が災いして失敗ばかりしていたのです。社会人としての振る舞いが苦手というか世間しらずというか…。ダメ社員でした」
外交で富裕層の一般宅にお邪魔したときのことだ。奥さんに暗証番号の再発行を求められ、うっかり「そんな大事ものを忘れてしまったのですか?」と口走ってしまう。奥さんは激怒して支店長に電話をし、担当を外された。
融資担当の補佐時代は、来客席に自分の家の庭にあったバラの花を持っていき、花瓶に添えていたら支店長に「子供みたいなことをするな」と怒鳴られた。
そんなことが積み重なり、『得意先課』の工場担当になった。
「昭和50年代前半の話だから、振り込みとかまだ一般的な時代じゃないんです。会社の給料だって、われわれ行員が企業に現金で届けていましたから。『得意先課』の工場担当は仕事のできない人がいくところで、工場の職員がどこかに出張して発生した小口経費などを、工場の経理部に届けに行くのが仕事です。今の銀行って株屋みたいになってるでしょ。おまけに保険まで売ってノルマと金融の資格試験に追われて…。そんな人たちからしたら、想像できない時代でしょうが」
だが、ここでも清水さんは仕事ができなかった。A工場に持って行く経費を、間違ってB工場に持っていってしまう。お金の入ったケースを会社に忘れて、工場に行ってしまう、経理部の女性事務員と仲良くなり、昼食を食べに行ったのを工場の他の人に見られて支店に連絡されてしまうなど…。
「ダメ社員の烙印を押され、居場所がなくなって居づらくなりました。それでも時代がいいから、勤め続けていれば支店長の下の次長ぐらいにはなれたでしょう。親を喜ばせたくて銀行に入りましたが、6年で退職しました」
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