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ビジネスで使える心理学/菊原智明

【第47回】期待どおりの結果を出してもらうための「ピグマリオン効果」

商談や接客時など、ビジネスシーンに応用できる心理学の知識を解説します。

ピグマリオン効果とは?


 ピグマリオン効果とは、教育心理学における心理的行動の1つで、教師の期待によって学習者の成績が向上することをいいます。
 つまりピグマリオン効果は、人間は期待されたとおりに成果を出す傾向があるということです。

 


・解説


 小学生のころ、知能指数のテストを行ってしばらくしてから先生が「君は普通の生徒よりIQが高いから、きっと成績が伸びるぞ」と言ってくれました。うれしくなり、その後積極的に勉強するようになりました。おかげで中学までは比較的成績が良かったのです。


 数年後、友人が集まってこんな話をしました。友人A「小学校のころ、先生に『君はIQが高いから頑張れ』と言われたんだよ」、友人B「俺も言われたぞ」、私「俺もだよ」。
 多くの生徒は先生から同じようなことを言われていたのです。


 言われた人のほとんどがそれを信じ、成績が伸びました。だまされた気分になりましたが、そのおかげでみんなの成績が伸びたことは事実です。
 こういったことをピグマリオン効果といいます。

 


 私がお役立ち情報(*)をお客さまに送り始めたときのことです(*お役立ち情報とはお客さまの過去の失敗例やクレーム例を、これから家づくりをする人に参考にしてもらおうと編集したものです)。あるお客さまからこんなことを言われました。


お客さま「こんな情報を教えてくれる人は君しかいないよ。君はきっと優秀なんだろうね」
「いえいえ、成績はあまり良くないんです」
お客さま「今はそうだとしてもすぐにトップ営業マンになるよ」
「ありがとうございます」


 当時、失敗例やクレーム例を提供している営業マンは私しかいませんでした。お客さまには不思議な存在に感じたのでしょう。お世辞かもしれませんが、ダメ営業マンの私に対して「トップ営業マンになる」と言ってくれたのです。


 私はこの言葉をときどき思い出し、モチベーションを上げていました。実際、その3カ月後には結果を出し、半年後には本当にトップ営業マンになっていたのです。今から思い返せばピグマリオン効果が働いていたのだと思います。

 


 これは部下や後輩に対しても有効的です。自分ができる仕事を何倍も時間をかけるのんびり屋の後輩や部下にイライラして活を入れたくなることもあるでしょう。頭ごなしに「そんなことにいつまで時間をかけているんだ!サッサと出かけてこい!」と怒ってもいいことはありません。言われた方はテンションが下がりやる気をなくしてしまいます。


 そんなときは怒りをグッとこらえて少しでも褒めることを考えましょう。「時間がかかったけど、いい資料ができたな」「以前より30分以上も早くできるようになったじゃないか」と褒めることでいい方向へ向かいます。


 さらに「君はコツをつかむのが早いから、すぐにもっと短時間で作れるようになるぞ」と言ってあげるのです。怒ったり活を入れるより何倍もいい結果になります。

 


 

 菊原智明●営業コンサルタント/関東学園大学経済学部講師。大学卒業後、大手住宅メーカーに入社し、営業部に配属。7年間のダメ営業マンから4年連続トップ営業マンへ。現在は【訪問しないで売る】営業のコンサルティングと大学生に向けて【営業の授業】を行っている。著書に『訪問しないで「売れる営業」に変わる本』(大和出版)、『トップ営業マンのルール』(アスカビジネス)など多数。
http://www.tuki1.net/

 

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