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ビジネスパーソンが抱えるさまざまな課題について、解決やキャリアアップにつながるヒントを学びます。(2019年11月14日)
「夜分遅くに申し訳ございません。私、○○大学の野比と申します。しずかさん、いらっしゃいますでしょうか?」
これは携帯電話がなかったころの男子学生が、家族と住んでいる女子学生の家に電話をかけるときの一般的な文言です。携帯電話が普及していなかったころに青春時代を過ごした方であれば、記憶にあるフレーズではないでしょうか。
若い男性にとって家族と同居している女性の家に電話をかけることは、大きな緊張を伴います。なぜか父親が出ることが多く(筆者の個人的な印象ですが)、不慣れな言葉に舌をかみそうになりながら、本人に取り次いでもらうことをお願いしたものです。ちなみに夜に電話をかける時間の目安は21時くらいまでです。それ以降、電話をかけるのは非常識という感覚でした。
また、携帯電話がなかったころは、待ち合わせの日時や場所を事前にしっかり決めておくことが必須でした。お互いに家を出てしまったら、当人同士で連絡を取り合うのは難しいからです。
なので、遅刻をしたら大変です。筆者は寝坊して1時間くらい遅れたこともあれば、人身事故による電車遅延で遅れたこともあります。今であればSNSやメールで連絡をとり、どこかで時間をつぶしてもらうという方法をとることもできます。しかし当時はそうした方法をとれないため、待たされるほうは、約束した場所でひたすら待つしかありません(しびれを切らして帰ってしまう人も)。電車遅延のときは、車内で「早く動いてよ!」と悶々としていたことを覚えています。
携帯電話が普及し始めたのは、1990年代の半ばごろです。きっかけは1994年に端末の買取制度が始まったことで(それまではレンタル制)、携帯電話が一般に普及する下地になりました。その後、利用者は急増し、1999年には電話番号の桁数が10桁から11桁になっています。
現在では、メールやSNSなどの電話以外の連絡手段が一般的になり、コミュニケーションのとり方が変わってきています。携帯電話がなかったころの人と、生まれたときから携帯電話があった人とでは、固定電話に対する印象は違います。
今の20代を中心とした「デジタルネイティブ」と呼ばれる世代は、物心がついたときからパソコンや携帯電話が身近にあります。家に固定電話はあっても、なじみがない人がほとんどでしょう。出方が分からず、不安を覚える人もいるそうです。
電話は仕事をする上で必要不可欠なツールですが、難しいものです。声だけで相手の顔が見えず、記録性もなく、実際に会って話すよりも気を遣います。携帯電話が普及する前から、苦手にしている人も少なくありません。対策としては、例えばマニュアルを用意することがあげられます。電話に出たときの第一声や応対の流れ、言葉遣いなどをまとめておきましょう。
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●文/三宅航太
2004年、株式会社アイデム入社。Webメディア管理グループ所属。同社がWebサイトで発信する「人の戦力化」に関するコンテンツの企画・編集業務に従事する。さまざまな記事の作成や数多くの企業を取材。
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