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マネジメント悩み相談室/田中和彦

第47回「部下への目標設定のやり方が分からない」

マネジメントに関する悩みについての解決策を示したり、対処法などを解説します。(2020年2月20日)

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■相談
管理職(課長職)としてのキャリアはもう10年近くあるのですが、スタッフ部門での経験が長く、営業部門に初めて異動になりました。部下の目標設定については、各部署での所属長にある程度は権限委譲されており、それだけに自部署のメンバーにどのように目標設定していいのか戸惑っています。
営業部全体で昨対比120%の目標なので、私の部署にもそれなりの数字が割り振られました。部下に対して昨年度の実績に一律20%上乗せした数字を提示したら、「去年頑張って実績を上げた人が割を食うのはおかしい」と、一部のメンバーから反発が起きました。目標設定はどのようにやればいいのでしょうか?




■回答==========

 あるコマーシャルでも有名になりましたが、「結果にコミットする」という言葉がありますよね。コミットは約束・公約・責任などの意味で、「結果にコミット」とは、約束した結果に対して責任を持つということです。
 部下に売上目標に対してやり遂げるという責任を持ってもらうには、目標設定時に部下がその目標数字を納得したうえで「コミット」できているかどうかが大きなカギを握ります。

 あなたが部下に対して昨年度の実績に一律20%上乗せした数字を提示したのは、コミットではなく、「押し付け」です。
 押し付けられた仕事は、完全に「やらされ仕事」になってしまいますし、仮に目標達成できなくても「だから無理だと言ったでしょ」みたいな言い訳が、後から必ず出てきます。

 また、昨年の目標に対して一律20%上乗せならまだしも、昨年の実績に対して一律20%上乗せするということは、頑張った人には重い目標が課せられ、頑張れなかった人が楽な目標になるということですから、メンバーから不公平感が出てきてもおかしくありません。部下からの「割を食うのはおかしい」という声ももっともな話です。

 目標の割り振りでベースになるものには、2つの観点があります。
(1)本人の希望や申告をベースに考える
(2)会社からの期待から考える
 そして、この2つを擦り合わせていくのです。

 本人の希望や申告をベースに考えることが重要なのは、「自分で決めた」という状況がやる気を促すからです。
 自分で決めてさらに周囲に宣言すると、「やれなかったら恥ずかしい」という気持ちから危機感が生まれたり、自分で言ったからには…というプライド(自尊心)から何が何でもやり遂げるという強い思いが出てきたりします。

 会社からの期待から考えることが大切なのは、組織の中での役割を認識してもらうことで、その役割を全うしようとする責任感が生まれるからです。
 リーダー格のメンバーには、「立場的にもそろそろ組織を引っ張っていってほしい」という期待をし、「そのためにも後輩たちからリスペクトされるような数字を担ってほしい」という動機づけをします。


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●文/田中和彦(たなか かずひこ)
株式会社プラネットファイブ代表取締役、人材コンサルタント/コンテンツプロデューサー。1958年、大分県生まれ。一橋大学社会学部卒業後、人材サービス関連企業に入社し、情報誌の編集長を歴任。その後、映画配給会社のプロデューサー、出版社代表取締役を経て、現在は、「企業の人材採用・教育研修・組織活性」などをテーマに、“今までに2万人以上の面接を行ってきた”人材コンサルタント兼コンテンツプロデューサーとして活躍中。新入社員研修、キャリアデザイン研修、管理職研修などの講師や講演は、年間100回以上。著書に、『課長の時間術』『課長の会話術』(日本実業出版社)、『あたりまえだけどなかなかできない42歳からのルール』(明日香出版社)、『時間に追われない39歳からの仕事術』(PHP文庫)、『仕事で眠れぬ夜に勇気をくれた言葉』(WAVE出版)など多数。
連絡先:info@planet-5.com
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