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労働ニュースに思うこと

コロナ禍でも平均時給が上がる3つの背景

個人の働き方や企業の人事労務、行政の労働施策など、労働に関するニュースを取り上げ、課題の解説や考察、所感などをつづります。(2020年9月3日)

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「コロナ禍なのになぜ、平均時給は上がっているのでしょうか?」
 先日、お客様からそんな質問をいただきました。

 

 2020年7月の有効求人倍率は1.08倍、昨年の7月は1.59倍だったので、0.51ポイント低くなりました。有効求人倍率は2014年4月以来6年3か月ぶりの低水準となっています。完全失業率は2.9%で、前年同月比で0.6ポイント高くなりました。完全失業者数は197万人、前年同月比で41万人増となっています。

 

 2020年になってから、新型コロナウイルス感染症への対応として、世界中で人間の移動を制限する政策がとられています。日本も例外ではなく、4月5月にあった全国緊急事態宣言や、現在も一部地域で店舗営業時間の短縮要請等が出されています。その結果、感染拡大のペースを抑えることはできましたが、副作用として仕事を失ってしまった方が多く発生することになりました。

 

 店舗人員の削減にとどまらず、店舗自体がなくなる、最悪、業績不振から会社が無くなる状況です。アイデムの調査でも、新型コロナウイルス感染症の影響で仕事を探している人が多くいることが明らかになっています(2020年7月イーアイデム会員アンケート)。そんなこともあり、雇用を取り巻く現状を表す数値は、軒並み昨年とは異なった値を示しています。

 

 そんな中、8月上旬に弊社が発表した「パート・アルバイトの募集時平均時給」では、ほとんどの地域・職種大分類で前年同月を上回る平均時給となりました。7月の平均時給は、東日本エリアで1,084円、西日本エリアで1,043円でした。どちらのエリアでも、前年同月比で20円以上増加しました。前年同月比は東日本エリアで6か月連続、西日本エリアで11か月連続プラスです。

 

 企業の業績悪化の際、倒産回避として真っ先に影響を受けそうなのは、パート・アルバイトを始めとした非正規雇用者です。その雇用形態の特徴上、雇用調整の対象になりやすく、新規の募集にも影響があるのではないでしょうか、と冒頭に紹介した疑問を投げかけてくださったお客様はおっしゃっていました。これからコロナ禍における平均時給上昇の背景事情を紐解いていきます。

 

 

背景(1)決められた賃金はなかなか下げられない

 

 まず、考えられるのは不利益変更です。時給1,000円のアルバイトの方に、会社側から突然「経営が厳しいから明日から時給900円で」といって納得するでしょうか。極端なたとえですが、こういった会社側からの一方的な不利益変更は原則認められません(労働契約法第9条)。

 

 そのため、雇用形態に関わらず、一度定められた賃金から引き下げがあることは、なかなかありません。たとえ賃金の引き下げが労使双方の合意のもと内容が認められたとして、そのような状況の企業から新規従業員の募集が出るとは考えにくいでしょう。

 

 

背景(2)求人件数は減っても、募集時時給は下がらない

 

 新型コロナウイルス感染症の影響で、求人広告の数は大幅に減少しました。公益社団法人全国求人情報協会によると、2020年4月の求人広告件数は99.4万件、前年同月比で37.4%減少しました(図1)。以降7月迄、対前年で50%以上の減少が続いています。アイデムも例外ではありません。減少の原因は、コロナウイルス感染症対策の影響です。運営・営業することが困難な状況では、新規の雇用は控えるでしょう。

 

 ですが一方で、求人広告の出稿がなくなることはありません。2020年7月は73.3万件の求人情報がありました(図1)。日本全体でみれば、コロナの影響で「募集が必要なくなった企業」が多いかもしれませんが、誰かを必要としている企業はたくさんあります。新型コロナウイルスの影響は求人数には影響を及ぼしていますが、求人数は募集時時給と相関関係にありません。企業が「求人を出すかどうか」は自社で決めることですが、時給は仕事内容や賃金相場で決まります。

 

 

■図1:公益社団法人全国求人情報協会ニュース・リリース2020.8.25

 

 

 

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●文/関 夏海(せき なつみ)
2014年、株式会社アイデム入社。データリサーチチーム所属。賃金に関する統計・分析を担当。WEBサイトで発信している労働関連ニュースの原稿作成なども行っている。

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