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おさえておきたい人事労務トレンド/飯塚知世

第9回「LGBTQ受け入れの取り組み事例」

人事労務に関わる業務で、知っておきたいトレンドやこれから注目されることなどについて解説します。(2022年12月13日)

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「結婚の自由をすべての人に」訴訟

 

 現在、同性同士の結婚(同性婚)が認められないのは「憲法に違反する」として国に賠償を求めた訴訟(「結婚の自由をすべての人に」訴訟)が東京、札幌、名古屋、大阪、福岡の5つの地方裁判所で提起されています。すでに札幌地裁、大阪地裁、東京地裁において判決がありましたが、地裁によって憲法違反かどうか判断が分かれており、依然として同性パートナーと家族となるための法制度は存在していません。

 

 全国230以上の自治体で導入されているパートナーシップ制度は、自治体独自の取り組みのため、婚姻制度とは異なり法律上の効果は生じません。ですが、「結婚に相当する関係」と認める証明書を発行し、さまざまなサービスや社会的配慮を受けやすくする制度です。自治体の中には、事業者に対して証明書を企業の事業活動、福利厚生で活用するなどの協力を仰いでいます。

 

※参考:【東京都総務局人権部】東京都パートナーシップ宣誓制度(事業者等の皆様へ)

 

 

 

 

社内規定を変更した企業

 

 2022年7月にゲーム大手企業、コンビニ大手企業が同性パートナーについても法律上の配偶者と同様の社内制度や福利厚生が適用されるように社内規定を変更し、制度を運用しているとの発表がありました。

 

 このように、LGBTQ等の性的マイノリティの人権に配慮した取り組みについて社会の関心は高まりつつあります。そんな中、筆者に制度がない企業から「自社でどのように取り組みを進めたらよいのか分からない」というご相談が寄せられます。

 

 今回のコラムでは、職場における取り組み事例をご紹介いたします。ぜひ取り組めるところから始めていきましょう!

 

■方針の明文化、理解の増進
・「性的指向や性自認にかかわらず、多様な人材が活躍できる職場環境を作る」という方針の明示やトップメッセージを打ち出す
・就業規則に「性的指向、性自認(SOGI)に関する差別禁止」を明記し社内周知、啓発
・一般社員向け、管理者向けに性的指向・性自認(SOGI)に関する研修の実施
・レインボーグッズを活用したアライ(LGBTQを理解・支援する人)の可視化

 

■相談体制の整備
・ハラスメント対応に関する相談窓口の整備
・同性パートナーなどの福利厚生制度の利用に関する相談窓口の整備

 

■制度導入の検討
従業員のパートナーが「異性か、同性か」にかかわらず同じ制度を利用できるよう、諸制度の対象は「法定の婚姻関係」から「事実婚」「同性パートナー」を含むものなどに規定を変更。必要な届出を行った従業員は、当該従業員の同性パートナーおよび同性パートナーの子供や両親等を対象とした慶弔休暇や育児介護休暇、各種諸手当などの社内制度の適用を受けられるようにする

 

 

>>>次ページにつづく

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につづく

 


●文/飯塚知世(いいづか ともよ)
社会保険労務士、スピカ社会保険労務士事務所代表
大学卒業後、音楽制作会社にてアーティストマネジメント、バックオフィス業務全般に従事する。2014年社労士資格取得、2017年スピカ社会保険労務士事務所を設立。HRテクノロジーの導入支援や職場のダイバーシティ推進に力を入れ、すべての人が自分らしく働ける会社作りをサポートしている。特技はヨーヨー。大学在学中からプロのパフォーマーとして活動し、メディア出演なども行う。2020年、2021年全日本ヨーヨー選手権大会女性部門優勝。
ホームページ: https://www.spica-sr.jp/
ツイッター: https://twitter.com/zentoyoyomama

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