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ヒトが辞めない会社の採用活動

第1回「入りやすく辞めやすい会社があったら」

採用活動は、採用して終了ではありません。すぐに辞められてしまったら意味がないからです。定着・戦力化までを見据えた採用活動について考察します。(2023年10月12日)

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いつでも辞められる少年野球チーム

 入部前の練習体験で、保護者に「合わないと思ったらいつでも辞められる」「家族や学校の用事があるときは遠慮なく休んでほしい」と伝えている少年野球チームがあります。楽しい野球を追求し、大会でも三度の日本一に輝いた滋賀県の「多賀少年野球クラブ」です。練習や試合への参加は自由で一切強制されず、家族旅行などで休んでもかまいません。試合では指導者が口を出さず、選手自身が考えて進めるという常識では考えられない野球をしています。

 何よりも選手の自主性を尊重するクラブ運営は評判を呼び、野球の競技人口が激減する中、全国各地から入部希望者が絶えないそうです。入部のハードルは低く、初心者から移籍者までさまざまな子供を受け入れる準備をしており、辞める選手はほとんどいません。





 クラブを率いる辻正人監督は
楽しく取り組める練習メニューを考え、選手の自主性を引き出せるように知恵を絞っています。「楽しみながら強くなる指導は、日本一にならなかったら知ってもらえなかった。結果を出さないと気付いてもらえないので、勝つことは大切」という監督の指導法はマスコミの注目を集め、NHKのドキュメンタリー番組『プロフェッショナル仕事の流儀』でも取り上げられました。営利団体ではない少年野球チームの取り組みですが、人の採用や定着に悩む企業にとって、さまざまな示唆を与えてくれます。


離職防止と定着に必要なもの

 「入りやすく辞めやすい」という多賀少年野球クラブの取り組みは、そのまま企業に取り入れられるものではないかもしれませんが、離職防止や定着の本質を突いていると言えます。それは、風通しと居心地のよさです。言い換えれば、近年、生産性を上げるキーワードとして注目されている「心理的安全性」です。

 「心理的安全性」とは職場で、誰もが安心して仕事ができる状態のことを言います。米Google社が、「チームの成功に最も重要な要素」として発表したことで注目を集めた概念です。例えば、仕事でミスをしても隠すことなく申告できて改善に向けて話し合えたり、周囲から「否定されるのではないか?」と躊躇することなく質問や指摘をしたり、自由にアイデアを出せるような職場のことです。

 誰もが自分らしく振る舞えたり、弱い部分をさらけ出せたりして、安心して前向きに働ける労働環境は、メンバー間の信頼関係の構築につながります。また、離職率の低下や生産性向上などに影響を与えることから、心理的安全性の確保を目的とした取り組みを行う企業が増えています。


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につづく


●文/三宅航太
2004年、株式会社アイデム入社。東日本事業本部データリサーチチーム所属。同社がWebサイトで発信する「人の戦力化」に関するコンテンツの企画・編集業務に従事する。さまざまな記事の作成や数多くの企業を取材。
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