就活生のキャリア意識、ワーク・ライフ・バランス重視
パートタイマー白書や学生を対象にした就職活動に関する意識調査など、当研究所が独自で行っている調査から見えてくることを考察します。
当研究所では、就職活動を行っている学生と、新卒採用を行っている企業に、定期的に調査を行っています。先日、就職活動を控える大学3年生(大学院1年生も含む)を対象に行った、「2016年3月卒業予定者の就職活動に関する調査 2014年11月1日状況」を発表しました。調査からは、今どきの学生の意識が垣間見えると同時に、企業の実態や思惑とのギャップが浮かび上がることもしばしば。今回は、学生のキャリアについての考え方と、企業が提供できる職場環境についてのデータから、そのギャップを考えていきます。
学生が持つ価値観とは
本調査では、学生に「キャリアアンカー」について聞いています。キャリアアンカーとは、アメリカの組織心理学者エドガー・H・シャイン博士によって提唱されたキャリア理論の概念です。「自身のキャリアを選択する際に、最も大切で他に譲ることのできない価値観・欲求」のことを指します。本調査では、キャリアアンカーの下記8項目について、各5点満点で合計が25点となるように点数をつけてもらいました(それぞれ平均3点とすると全24点。25点にするには、どれか1つを4点にしなければならず、回答者が考える優先順位が自ずと表れるようにしています)。
�ヾ浜�能力:組織の中で責任ある役割を担いたい��技術的・機能的能力:自分の専門性や技術を高めたい�0汰汗�:安定的に1つの組織に属していたい�ち和だ�:クリエイティブに新しいことを生み出したい�ゼ�律と独立:自分で独立したい�κ�仕・社会献身:仕事を通じて社会を良くしたり、他人に奉仕したい�Ы秧茲閉�戦:解決困難な問題にも挑戦していきたい�┘錙璽�・ライフ・バランス:個人的な活動、家族、仕事のバランスをうまくとりたい
結果、以下のようになりました。

最も点数が高かったのは、「個人的な活動、家族、仕事のバランスをうまくとりたい」で4.2点。続いて、「自分の専門性や技術を高めたい」3.7点でした。一方、点数が低かったのは、「自分で独立したい」1.5点、「解決困難な問題にも挑戦していきたい」2.8点となっています。こうして見ると、学生は、自身を厳しい立場に置くよりも、ワーク・ライフ・バランスや社会貢献意識など周囲との調和を重視する傾向が見えてきます。
■「2016年3月卒業予定者の就職活動に関する調査 2014年11月1日状況」調査対象:2016年3月卒業予定で、民間企業への就職を希望している大学3年生・大学院1年生有効回答者:445名調査期間:2014年11月1日〜9日
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●文/古橋孝美(ふるはし たかみ)2007年、株式会社アイデム入社。求人広告の営業職として、人事・採用担当者に採用活動の提案を行う。2008年、同社人と仕事研究所に異動。「パートタイマー白書」等のアンケート調査を担当。パートタイマーを重点に置いた非正規雇用の現状や今後の課題、中小企業における雇用状況について調査を進めている。
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