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新卒採用をテーマに市場動向や学生の意識、企業の取り組みなどについて解説します。
3月1日、2017年春卒業予定の大学生らを対象とした大手企業の新卒採用活動がスタートし、各地で会社説明会が開催されました。これは経団連が「採用選考に関する指針」において、広報活動の解禁日を3月1日にしたことによるものです。解禁を待たずに採用活動を始めている企業も少なくありませんが、これで2017年卒の採用活動が本格的にスタートしたことになります。
今回は、採用活動のゴールについて考えてみたいと思います。
入社年数別の離職率
採用活動のゴールとしてまず考えられるのが、定着です。新卒者は、入社した企業でどのくらい働き続けているのでしょうか。
厚生労働省の「新規学卒者の離職状況に関する資料」(2015年10月30日)によると、2012年3月に卒業した新卒者の入社3年以内の離職率は、中卒者65.3%、高卒者40.0%、大卒者32.3%です。いわゆる七五三現象(入社3年以内に離職する割合が概ね中卒7割、高卒5割、大卒3割になることから)となっています。これを学歴ごとに入社年数別に見ると、下記のようになります。
<新規学卒者の離職率>
●中卒者65.3%(1年目44.3%・2年目14.0%・3年目7.0%)
●高卒者40.0%(1年目19.8%・2年目11.7%・3年目8.6%)
●大卒者32.3%(1年目13.1%・2年目10.3%・3年目8.9%)
中卒者は1年以内に半数近くが退職し、2年目は一気に下がって1割強となっています。高卒者は1年目2割弱、2年目1割で、大卒者は1年目・2年目ともに約1割です。3年目は3者とも1割を切っており、中卒者が最も低くなっています。七五三現象とは違った見方をすることができると思います。
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●文/三宅航太
株式会社アイデム人と仕事研究所 研究員。大学卒業後、出版社の営業・編集、編集プロダクション勤務を経て、2004年に株式会社アイデム入社。同社がWEBで発信するビジネスやマネジメントなどに役立つ情報記事の編集業務に従事する。人事労務関連ニュースなどの記事作成や数多くの企業ならびに働く人を取材。
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