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マナバンク〜学びのヒント〜

【半年間で約70企画】オンライン研修をやってみて見えてきた企画・実施の勘所

ビジネスパーソンが抱えるさまざまな課題について、解決やキャリアアップにつながるヒントを学びます。(2020年11月12日)

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(1)研修の概要を決める(テーマ・対象者・カリキュラムなど)

 

 

 

 これは通常の集合研修と同じです。テーマ、対象者、カリキュラムなど、研修の全体像を検討します。ここで、オンライン研修だからこそ注意してほしい点があります。それは、テーマを広げすぎず、学ぶスキルや項目、それと研修時間をできるだけ絞るということです。例えば、「若手社員研修」ではなく、「若手社員のためのコミュニケーション研修」と銘打つようなイメージです。

 

 オンライン研修に参加したことがある方ならお分かりかと思いますが、ずっと画面に集中し、話を聞き続けることは意外としんどいということです。

 また、集合研修のように、例えば同期全員が集まって研修を受ける一種のイベントのような側面も薄いので、「学ぶこと」に、より意識が向きがちです。長時間よりも短時間で、広く浅くではなく狭く深くテーマやカリキュラムを検討することが個人的にはベターと考えています。

 

 オンラインであれば、その都度会場に集まる必要もないので、テーマごとに日程を分けて研修を実施しても良いでしょう。

 

 

 

(2)研修効果を上げるための機能や施策の検討

 オンラインだからこそできる研修効果の上げ方や機能があります。下画像は、アイデムで行った電話応対研修の実践演習時のものです。

 

 

 

 

 何を行っているかというと、受講者の電話応対時の声を録音しています。こうすることで研修の前後で、自分の対応の質や声が「どう変わったか」を客観的に判断でき、職場に戻った後の実践に役立てることができます。

 

 オンライン研修は様々な研修の様子をデータで残すことができます。ディスカッションの内容や質疑応答、制作物なども動画や画像として保存可能です。これは、実地で行う集合研修にはない大きな利点なので、最大限有効活用していきたいものです

 

 

 

(3)機材や環境の確認

 

 

 

 オンライン研修を行うツールには、動作環境やデバイスの指定が必ずあります。これらを必ず確認し、受講者は全員テスト接続を行うことが重要です。
タブレット・スマホには対応しているか、音は聞こえているか、映像は見えているか、OSは対応しているか、など様々な要件を満たしているかどうかを確認しましょう。

 

 研修を実施するたびに、当日になって環境やデバイスに問題があることが判明する受講者が必ずいます。アイデムでオンライン研修を行う際に利用している「Zoom」では、テスト接続専用のURLがあります。

 

 主催者も同様です。リハーサルを行い、受講者に「こちらの意図する画面が見えているか」などを確認しましょう。進行がグダグダになるオンライン研修程、残念なものはありません。細かい話になりますが、回線の状況によって遅延が発生したり、映像が乱れることがあるので、そうなったときの対応をしっかり確認することをおすすめします。

 

 

 

(4)研修実施

 実施にあたっては、研修講師の他にモデレーターを用意するのが望ましいです。モデレーターとは、講師の代わりに画面の切り替えや音声操作、グループ分けなどのオンライン研修の運営に関する操作を行う人です。モデレーターが一人いるかいないかで、研修のクオリティに差が出てきます。講師は、できるだけ研修・指導に集中してもらう方が良いでしょう。アイデムの研修でも必ずモデレーターを用意し、スムーズな研修運営ができる体制を整えています。

 

 

>>>次ページにつづく

 

 


 

●文/柴田瑛一(しばた えいいち)
株式会社アイデム 東日本事業本部 キャリア開発支援チーム/教育・研修企画担当
大学卒業後、飲食チェーン入社。店舗マネジメントを学んだ後、商業施設デベロッパーにて20店舗以上の運営・商品開発・買付業務・人材育成・研修企画など、多岐の業務に携わる。2017年、株式会社アイデム入社。店舗の現場を見てきた経験を生かしながら、教育・研修の企画提案を行っている。

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