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繁盛店になる店舗マネジメント/岡本文宏

第3回「企業文化で高い定着率を実現する小児歯科」

店舗マネジャー、FCオーナーとして14年、商店主専門のビジネスコーチとして16年、合わせて30年間、現場に関わってきた著者が解説します。(2021年6月3日)

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採用に苦労することが減る

 

 長年、地域や顧客に愛され続ける繁盛店には必ず、「企業文化」が存在しています。企業文化とは、その企業の中にいる人たちが共有している「価値観」「考え方」「行動規範」です。企業文化があれば、現場のオペレーションがスムーズに行われるようになります。

 

 なぜなら、スタッフ各自が物事を判断したり、行動する際に、迷うことがなくなるからです。早く動けば、結果がその分だけ早く出ます。修正が必要でもスピーディーに対処できるので、おのずと業績も上がります。

 

 また、企業文化が明確になっていれば、人の採用に苦労することが減ります。自店の企業文化は「これです」と明確にうたえば、そこに共感した人が応募してきます。面接の際は、その人が企業文化に「マッチするのか否か」を採用基準にすれば、合否決定がスムーズに行えます。

 

 

 

 

ある小児歯科の取り組み

 

 お店ではありませんが、愛媛県今治市の郊外にある「こぐま小児歯科(渡辺正知さん経営)」の事例をご紹介しましょう。こぐま小児歯科では、スタッフを採用する際、一番重要視しているのは「医院の“働き方”に興味があるのかどうか?」です。企業内での働き方は、企業文化の表れといっても過言ではありません。ですので、採用基準は“企業文化にマッチするか否か”の一点に絞られているということです。

 

 渡辺院長によると、「業務に関する能力の有無については、採用後の教育でいくらでも身につけることができます。一方、働き方が“その人の性分に合うのかどうか?”については、“価値観=企業文化”がマッチするか否か、ということにもつながります。なので、教育をすることで、修正したり変えたりすることは難しいため、そのすり合わせを採用前に行い、見極めています」とのこと。

 

 こぐま小児歯科の働き方は、トップダウンで与えられた業務をこなすという受け身の姿勢ではなく、すべての仕事について、各担当者に「任せきる」のが基本スタンスです。それに伴い、自由裁量権も大幅に与えられています。現場の仕事はスタッフ間で話し合って、すべて自分たちで決めていきます。例えば、1日に診療する患者数を決めるのも院長ではなくスタッフです。そのために、医院の数字は全て公開しています。月次決算(PL/BSの作成と分析ならびに報告)は毎月、スタッフが主となって行っています。

 

 受け身のスタンスで仕事をしたい人には向かない企業文化の職場だということを、採用に至るまでの過程で、応募者に何度も伝え、納得した人だけを採用しています。そうやって、企業文化にマッチする人のみを採用しているので、人材の定着率、モチベーションはともに高く保たれています。

 

 

>>>次ページにつづく

 

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につづく

 

 


●文/岡本文宏(おかもと ふみひろ)
メンタルチャージISC研究所株式会社代表取締役、繁盛企業育成コーチ
アパレル店勤務、セブンイレブンFC店経営を経て、2005年メンタルチャージISC研究所を設立。中小企業経営者、エリアチェーンオーナー、店長などに向けた小さな組織の人に関する問題解決メソッドや、スタッフを活用して業績アップを実現する『繁盛店づくり』のノウハウを提供している。『人材マネジメント一問一答』(商業界)、『店長の一流、二流、三流』(明日香出版)、『繁盛店のやる気の育て方』(女性モード社)など著書多数。
https://okamotofumihiro.com/

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