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「企業は人なり」と言います。モノもカネも、要はヒトが作るからです。では、その「人」は、いったいどうすれば育つのか? 日本を支える中小企業の経営者に、自身の現場体験に基づく独自の考えをうかがいます。
0点の人を採用、得意分野で100点に
中里スプリング製作所は、バネを作る会社である。代表取締役社長の中里良一さん(写真)は、「日本一楽しい会社を目指す」をキャッチフレーズに、個々の社員の「好き」や「得意」を伸ばすユニークな経営を展開。独自の中小企業成長論に注目が集まる。
「中小企業は、社長のファンクラブでいいんです。だから採用基準も、『私とウマが合うか』が第一です。複数の応募者がいて、採用に迷った場合は『採用して一番喜んでくれそうな応募者』を選びます。要するに、他社では採用されないだろうな、という人です。経験は一切、問いません」
中小企業の応募者は、学校での成績が悪かったり、職を転々とするなどして、自信を失っている人が多いという。大切なのは、そんな相手に「この会社でなら自分も光れるんじゃないか」と思わせること。そして、個性を活かし得意分野で経験を積ませることで、最終的に100点の人材に育て上げる。
「当社は究極の加点主義です。最初は0点でもいいんです。ただ、中途半端はダメ。80点、90点では満足しません。例えば実際のモノづくりも、技術を『技道』に昇華させる意識で、取り組ませます。『道』は、極み。剣術ではなく剣道、と言えば、理解しやすいでしょうか」
夢を軸に一人ひとりを輝かせる
0点を100点に。どうすればそこまでの人材育成ができるのか。
「大切なのは、本人に『夢』があることです。夢は、進みたい道だからです」
中里さんが毎月1回、全員参加で互いの夢を語り合う「夢会議」を続けているのは、このためだ。内容は、家庭のこと、仕事のこと。それぞれの個性がのびやかに出る、とても楽しい場になるという。
語った夢の実現へと力強く歩むためには、社員に自信をつけさせることも重要だ。そのための工夫の1つに、「好きな社員ランキング」がある。
「例えば『笑顔』『通る声』『入れたお茶がおいしい』などテーマごとに、私が『好きだな』『いいな』と思う人のランキングを貼りだすのです。目的は、その社員が他の誰にも負けない部分を探して、公然と認め、スポットを当てること。だから、社員全員がどれかの項目で1番です」
中小企業には、「何でもそつなくできる」社員は必要ない。そうではなく「あなたが誰よりも光れる」部分を探してやり、本人にもそれと気づかせる。自負心を芽生えさせ、「1番を死守したい」「誰にも負けたくない」という熱い気持ちを持たせることが大切だ。
「実は、採否を決める基準はもう1つあります。既存の社員とキャラクターがかぶらないことです。光る部分が同じでは、1番になれません。なので、先輩社員と名字が同じ人も採用しません。名前は、その人を表す重要な符号であり、アイデンティティーだからです」
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