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伝わる文章の書き方〜報告書からSNSまで〜

第3回「読みやすそうに見せる(1)」

報告書やメール、SNSでの発信など、ビジネスは文章を書く機会にあふれています。さまざまな目的に合わせて、伝わる文章を書くために必要なことを解説します。(2024年7月2日)

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 前回、読みやすく、わかりやすい文章は2つの要素(見た目と内容)から成り立っていることをお伝えしました。今回は「見た目」にフォーカスし、読みやすそうに見せるテクニックを解説します。


(1)全体のボリュームを考える
 トヨタ自動車には、社内のあらゆる書類をA4 もしくはA3の用紙で1枚にまとめるルールがあるそうです(※)。さまざまな事情や効率を考えてのことだと思いますが、コンパクトにまとまっていればとっつきやすく、「読みやすそう」と思ってもらえる可能性が高いでしょう。コンパクトにするには、優先順位をつけて内容を厳選したり、表現を簡潔にしたりする必要があります。

 また、全体のボリュームは内容に見合っていることも大切です。1週間の業務報告が辞書のように分厚い紙束だったら読み手を困惑させてしまいますし、謝罪文が1行だったら誠意が伝わらないかもしれません。伝えたい内容と、それを伝えるのに適切なボリューム、そして読み手の負担を考えながら決めましょう。

 適切なボリュームは、作成する媒体によっても異なります。例えば、プレゼン資料をパワーポイントで作る場合、スライドで見せていくことが一般的だと思います。その場合、1枚あたりの情報量が少ないので何枚にも渡ります。プレゼンで使うパワポのボリュームは枚数ではなく、「全部見てもらうのに、どのくらい時間が必要か?」を目安に考えるといいかもしれません。





(2)ひらがなと漢字の比率
 ビジネスで文章を書く場合、パソコンやスマートフォンを使う人がほとんどだと思います。打ち込んだ言葉や文は簡単に漢字に変換できるので、できあがった文章は漢字の比率が高くなりがちです。漢字の多い文章は読みづらく難しい印象を与え、読めない漢字はストレスを感じさせます。難しい漢字はひらがなにしたり、わかりやすい言葉に変えたりしたほうがいいでしょう。

 漢字とひらがなの適切な比率は「漢字3割:ひらがな7割」といわれ、新聞はおおよそこの比率になっているようです。「漢字にするか、ひらがなにするか」を迷ったときは参考にしてみてください。

【参考】漢字使用率の比較(同じ文章を使って、漢字の使用率を変えています)

●漢字使用率46%
経営環境が益々厳しくなる中、お客様から「効果的な研修を提案してほしい」とのご要望を頂く事が増えました。

●漢字使用率32%
経営環境がますます厳しくなる中、お客さまから「効果的な研修を提案してほしい」とのご要望をいただくことが増えました。


(3)表記統一で文章の質を高める
 漢字を使うとき、送り仮名をどうするか、迷うことがあると思います。例えば、「とりくみ」という言葉には「取組み」「取り組み」「取組」など、さまざまな表記があります。文章の中で統一されていないと見栄えが悪く、洗練されていない印象を与えてしまいます。また、「この文では“取組”になっているけど、こっちは“取り組み”だ。使い分けているのだろうか?」といった具合に、読み手を混乱させる可能性もあります。余計なストレスを感じさせないためにも統一したほうよいでしょう。

 文章全体の表記を、一定のルールにのっとって統一することを「表記統一」といいます。統一する対象は漢字だけでなく、数字(算用数字と漢数字)、アルファベット(全角と半角)、文体(ですます調、である調)など、さまざまなものがあります。表記統一を行うことで、文章の質を高めることができます。

 表記統一のルールは「独自に作るか、既存のものを利用するか」のいずれかです。既存のものでよく使われるのが『記者ハンドブック』(共同通信社発行)です。筆者も使用しており、本コンテンツの表記も同ハンドブックを参考にしています(ネットで「表記統一」を検索すると、リストやガイドラインなどがヒットします。それを参考してもよいでしょう)。個人で表記統一を行う場合は、同じ文章の中で統一するように考えるとやりやすいと思います。

【参考】ひらがな表記の例(『記者ハンドブック第12版』より)
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●文/三宅航太
株式会社アイデム東日本事業本部 データリサーチチーム所属。
大学卒業後、出版社に入社。書店営業部を経て、編集部に異動。書籍の企画・制作・進行・ライティングなど、編集業務全般に従事する。同社を退社後、フリーランス編集者、編集プロダクション勤務を経て、株式会社アイデム入社。同社がWebサイトで発信する人の「採用・定着・戦力化」に関するコンテンツの企画・編集業務を担う。働き方に関するニュースの考察や労働法の解説、取材、企業事例など、さまざまな記事コンテンツを作成している。
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