「人材の活用」「従業員の教育」「人事制度」等について、事例満載の記事や専門知識が深まるコラム等を展開。自社の活性化や雇用管理のヒントに!

「経営者やパート従業員の意識」等について、さまざまなデータを作成。労働市場の現状が分かります。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

「平均時給 の検索」「時給の平均や動向」等について、データを作成。労働市場の現状が分かります。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

アイデム人と仕事研究所では、「ビジネスマナーのブラッシュアップ」「新入社員の戦力化」「職種別・階層別の知識・スキルアップ」等につながるセミナーを開催しています。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

伝わる文章の書き方〜報告書からSNSまで〜

第5回「必要な情報が盛り込まれ、正確に書かれているか?」

報告書やメール、SNSでの発信など、ビジネスは文章を書く機会にあふれています。さまざまな目的に合わせて、伝わる文章を書くために必要なことを解説します。(2024年9月3日)

< 1 2 >
 読みやすく、わかりやすい文章は2つの要素(見た目と内容)から成り立っています。今回は、内容にフォーカスしたテクニックを解説します。文章が読みやすくても、内容がわかりにくければ意味がありません。
 わかりやすい内容にするポイントは3つあります。(1)必要な情報が盛り込まれているか?、(2)正確に書かれているか?、(3)表現はわかりやすいか?、です。今回は(1)(2)について述べます。





(1)必要な情報が盛り込まれているか?
 文章は、その文章を理解するのに必要なことがすべて盛り込まれていなければなりません。会話であれば、説明が足りないと思ったら補足を加えたり、相手の疑問に答えたりすることができます。でも、文章は違います。書き手は、読み手の近くにいるとは限りません。

 円滑なコミュニケーションを図るために、「5W1H」というフレームワークがあります。英単語の頭文字をとった言葉で、情報を整理して、わかりやすく伝えるための考え方です。Webサイトや新聞などのニュース記事は5W1Hをおさえて書かれています。5W1Hを意識して書くことで、必要な情報の漏れを防ぐことができます。

<例>新製品販売キャンペーンの企画書
When(いつ)/新製品を発売するとき
Where(どこで)/販売店
Who(誰が)/販売員
What(何を)/新製品を顧客に買ってもらう
Why(なぜ)/売上目標を達成するため
How(どのように)/新製品を体験してもらう

 文章を書いたら必ず読み返して、必要な情報が盛り込まれているかどうか、確認しましょう。時間を空けて読み返したほうが客観的に読めます(できれば1日以上)。


(2)正確に書かれているか?
 会議で自分の意見を述べるとき、裏付けとなる客観的な事実に基づいていないと感想や憶測と受けとられてしまいかねません。自分が話す内容の真偽を確かめることは、仕事をする上でとても大切です。

 文章も同じで、正確に書かれていなければなりません。例えば、文中で日本の総人口を出すとしたら、総務省統計局のサイトで確認し、同局の数値であることを示す必要があるでしょう。出所のわからないものは、読み手を不安にさせます。下記、正確な文章にするために確認しておきたいポイントを挙げます。


・数字と固有名詞を確認する
 価格や日程、問い合わせ先の電話番号を間違えたらクレームになり、会社の信用を失うことにもなりかねません。また、機械の操作マニュアルで数字を間違えたら、事故を引き起こしてしまうかもしれません。数字は文字よりも重要な場合があります。

 数字の確認は、電話番号のように1文字ずつ読むと効果的です。例えば、36,900円なら「さん、ろく、かんま、きゅう、ぜろ、ぜろ、えん」と読んで確認します。間違いは数字だけでなく、「かんま」の位置がずれていたり、「円」と「¥」が混在していたりすることもあります。また、会社名や人名、商品名などの固有名詞も、間違えたら信用問題に関わります。きちんと確認しましょう。


・誤字脱字をなくす
 たとえ正しい内容であっても、誤字脱字があると文章の信頼性を損なってしまう可能性があります。ビジネス文書はパソコンのワープロソフトで作成することが多いと思いますが、誤字脱字の主な原因はタイプミスか、変換ミスです。自動変換機能で、意図しない単語や漢字になってしまうことがあります。また、同音異議語は見逃しやすいので注意しましょう。

<例>
×スピードが早い→○スピードが速い、×熱い夏→○暑い夏
×少しづつ→○少しずつ、×シュミレーション→○シミュレーション

 文章の確認は読むのではなく、文節や文字単位で区切って1文字ずつ見ていきます。意味を追って読むと、脳が補正して間違いに気づけないことがあります。タイポグリセミア現象といい、単語の文字順が変わっても、語頭と語末の文字が正しければ読めてしまう現象です(
「はめじしまて」→「はじめまして」、「みさなん こにちんは」→「みなさん こんにちは」)。

 厄介なのは、書き手の覚え間違いによるミスです。対策としては、ワープロソフトの校正機能を使うことや自分以外の人に見てもらうことが考えられます。


・情報の出所を明確にする
 データやアンケート結果などを出すときは出典元や概要(調査の対象や方法など)を記載するようにしましょう。それは内容の信頼性を高め、文章の質を高めます。WebコンテンツだとSEO対策にもなり、検索順位の向上につながります。

 公になっている発信物は、引用が許されています。引用するときの注意点は、必要性があること、加工や編集を加えないこと、自分の文章より多くないことなどがあげられます。似たような言葉に転載がありますが、これは他者の著作物をコピーして掲載することです。転載は著作権者の許可が必要です。
※最新号のみ、会員登録(無料)なしで閲覧いただけます


●文/三宅航太(みやけ こおた)
株式会社アイデム東日本事業本部 データリサーチチーム所属。
大学卒業後、出版社に入社。書店営業部を経て、編集部に異動。書籍の企画・制作・進行・ライティングなど、編集業務全般に従事する。同社を退社後、フリーランス編集者、編集プロダクション勤務を経て、株式会社アイデム入社。同社がWebサイトで発信する人の「採用・定着・戦力化」に関するコンテンツの企画・編集業務を担う。働き方に関するニュースの考察や労働法の解説、取材、企業事例など、さまざまな記事コンテンツを作成している。
< 1 2 >

この記事のキーワード

クリックすることで関連する記事・データを一覧で表示することができます。

一覧ページへ戻る

2ページ目以降をご覧になるには、会員ログインが必要です。
会員登録(無料)がお済みでない方はこちら

会員登録(無料)はこちら

その他のコラム記事を見る

人気記事ランキング

ヒトがあつまる職場/田中和彦

[第9回「上司が部下に謝ることができる組織」]
企業は、ずっと同じ人たちで運営していくことはできません。人が辞めても、また入ってくる職場について考察します。

判例に学ぶ労使トラブルの処方箋/岡正俊

[仮眠時間は労働時間に当たるか?〜T社事件(最高裁H14.2.28判決、労判822号5頁)〜]
近年、労働関係の訴訟は社会的関心が高まり、企業にとって労使トラブル予防の重要性は増しています。判例をもとに、裁判の争点や予防のポイントなどを解説します。

時事トピックス

[2050年、3分の2の都道府県で「5分の1世帯が高齢者単独世帯」]
人事労務関連のニュースの中から、注目しておきたいものや社会の動向を捉えたものなどをピックアップしてご紹介します。
注目のコンテンツ

人と仕事研究所Facebook