【事例】今後、おたくでは商品は買わない!
某紳士服メーカーのお客様相談室に「今後、おたくでは商品を買わない!」というクレームが入ったことがあります。最初は「店舗スタッフの対応が事務的だった」という内容でしたが、「商品がお客様のご期待にそえられなかったということでしょうか?」「お客様の立場に立った接客ではなかったということでしょうか?」と質問を繰り返していくと、クレームに至る背景が見えてきました。
発端は、お客様が気に入って買ったジャケットを家で試着したら、糸のほつれや毛玉がたくさんあったということでした。お客様は不良品だと考え、交換してもらおうと店に電話をしたところ、「不良品かどうかを確認するので、商品配送センターに商品を送ってほしい」という対応を受けます。
また、お客様は翌日の大切な商談に、買ったばかりのジャケットを着ていきたかったということでした。着ていけなくなったことが、クレームを炎上させてしまった原因だったのです。
クレームを言うお客様は「お怒りであるというよりも、お困りである」と考えてみてはどうでしょうか。今回のケースで言えば、もう少し深く突っ込んで話を聴いていれば、すぐに商品を交換し、お客様の大切な商談に間に合わせることができたのではないかと思います。
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●文/谷厚志(たに あつし)
“怒りを笑いに変える”クレーム・コンサルタント。一般社団法人日本クレーム対応協会の代表理事。
学生時代より関西を拠点にタレントとして活動。芸能界を引退後、会社員としてコールセンターやお客さま相談室のクレーム対応責任者を歴任。2,000件以上のクレーム対応に接し、クレーム客をファンに変える独自の対話術を確立する。2011年、クレーム対応のコンサルティング会社を立ち上げて独立。圧倒的な経験知と人を元気にするトークが口コミで広がり、年間200本以上の講演・研修に登壇する。著書に『損する言い方 得する言い方』(日本実業出版社)、『失敗しない! クレーム対応100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)、『ピンチをチャンスに変えるクレーム対応術』(近代セールス社)など。フジテレビ「ホンマでっか?TV」、日本テレビ「ZIP!」など、メディア出演多数。
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