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人材育成のツボ

人材育成における研修の役割とは？

アイデムの人材育成・研修部門の担当者が、日々の業務やお客さまとの対話から感じたことなどをつづります。（2025年2月13日）

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社員研修が企業にとって重要な理由 

　近年、社員研修の重要性はますます高まっており、その背景には大きく2つの要因があります。

(1)企業競争力の強化 
　市場が成熟し、消費者のニーズが多様化する中、企業は生き残りをかけて競い合っています。その競争力の源泉となるのが、社員一人ひとりの知識やスキル、モチベーションです。組織は個人の集合体であり、個々の成長が企業全体の強化につながります。そのため、効果的な社員研修の実施が求められます。

(2)従業員エンゲージメントの向上
　社員の定着率向上や離職防止も、企業にとって重要な課題です。社員の離職が多い企業では、企業と社員の関係が希薄になっているケースが多く見られます。社員研修では、企業理念や商品・サービスの社会的意義を学ぶことで、社員の帰属意識を高めることができます。役割の明確化やスキル向上を通じて、仕事のやりがいを実感できるようになり、結果としてエンゲージメントの向上につながります。社員のモチベーションが高まることで、企業全体の成長にも繋がります。





社員研修がもたらすメリット

　社員研修では、日常業務では習得しにくい知識を体系的に学ぶことができます。例えば、研修の一環として行われるOFF-JT（Off The Job Training）は、外部講師を招いて行う研修や講座などが代表的です。これにより、業務遂行の基礎となるビジネススキルやマネジメントスキルなどを集中的に学ぶことができます。こうした基礎知識をしっかりと身につけることで、実務での応用力を高めることができます。OFF-JTがもたらす主な効果は以下の2つです。

・過去の業務を振り返る機会になる 
　研修後には、自身の課題や改善点を見つけ、今後の目標を設定することが理想的です。このようにPDCAサイクルを回す習慣を身につけることで、業務の質が向上し、生産性の向上にも繋がります。

・新たな発見や気づきを得られる 
　研修を通じて、新しい視点や考え方に気づくことができます。例えば、ビジネスマナー研修では、「この表現は失礼にあたる」「この対応がお客様に好印象を与える」といった学びを得ることができます。こうした発見は、単なる知識の習得以上に重要であり、社員の自己成長を促します。

　また、研修は複数人で実施することが多いため、参加者同士の意見交換を通じてさらなる気づきを得ることもできます。講師や他の参加者からのフィードバックを受けることで、自分の認識との違いに気づくことができるのも大きなメリットの一つです。


まとめ

　社員研修は、企業の競争力強化や従業員エンゲージメントの向上に大きく貢献します。実務では得られない学びや新たな気づきを提供し、社員の成長を促す貴重な機会です。研修を効果的に活用し、社員一人ひとりのスキルアップを図ることは離職の予防にもなり、企業全体の発展につながります。

　近年、エンゲージメントの重要性について、改めて注目されています。貴社・貴組織の人材育成の鍵はもしかしたら研修にあるかもしれません。新年度を迎えるにあたり、人材育成計画について見直されてみてはいかがでしょうか。


●文／山田賢司（やまだ けんじ）
株式会社アイデム 西日本事業本部キャリア開発支援チーム 人材育成・研修プランナー
大学卒業後、教職の道を志し、人生２度目の浪人を選択するも夢破れ挫折を味わう。その後、高額収入の得られる肉体労働やナイトワークに従事し資金を貯めた後、イベント企画会社を起業。しかし業績は安定せず見切りをつけ株式会社アイデムへ営業（現：採用プレゼンター）として入社。約20年間、顧客対応のみならずマネージャーとして営業所運営・部下指導についても多くの経験を積む。現在はこれら数々の経験を活かし、お客様が抱える課題解決のため、研修プランナーとして日々奮闘中である。
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