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やる気を引き出す仕組みや教育制度などの人事施策、働きやすい職場環境の実現など、人に関する企業事例を紹介します。
<企業概要>
■本社所在地/京都市南区唐橋経田町33-3
■創業/1917年3月1日
■資本金/3,000万円
■事業内容/精密機械金属部品の開発・設計および製造、βチタン合金小径パイプの製造
■ホームページ/ http://futaku.co.jp
日本のものづくり企業は約42万社。そのうち99%以上を中小企業が占めています。国際競争の激化や産業構造の変化によって、中小企業を取り巻く経営環境は厳しさを増す一方。そんな状況の中、この7年間に年商16億円から32億円へと右肩上がりの成長を重ねるのが京都の二九精密機械工業株式会社です。
2009年に4代目社長に就任した二九良三さんは、急成長の理由を「社員一人ひとりが考え、行動し、提案が上がってくる」企業風土への改革に取り組んだ結果と言います。同社の取り組みの実際について聞きました。
―社長就任後、前年比平均10%以上の増収を重ねてこられています。どんな秘策があったのでしょうか?
「現状維持でなく、先代がやってきたことを基盤に、会社をもう少し良くしたい」という気持ちから、売上計画を掲げました。年商16億円で社長に就任し、当初の目標は20億円でした。しかし当時は会長を含め、社内外のほとんどの人は不可能だと捉えていました。実際に社内から「それは無理」という声が聞かれたほどです。
当社は大正時代に創業し、仏具のリンの製造からスタートしました。高度成長期には、機械部品や半導体装置部品などのメーカーとして歩んできたモノづくり企業です。精密機械加工分野で長年にわたり、数々の大手企業と取引があり、経営は安定していましたが、いわゆる下請けでしたから、将来に向けての大きな伸び代がどこにあるのかが見えなかったからでしょう。
代表取締役社長、二九良三さん
―ところが、社長就任4年後には年商20億円超企業となりましたね。
その後も右肩上がりで売上を伸ばし、2017年度は年商約36億円を見込んでおり、2019年度には50億円、2021年度には100億円を目指しています。
モノづくり企業にとって大切なものには4つのMとSがあるというのが、私の考えです。Man(人)、Material(素材)、Machine(機械)、Method(方法)の4つのMに、Skill(技)が組み合わさるとき、最高のクオリティが発揮されます。これを「4M+S=29」という数式にして、当社の基本理念にしています。29は当社を指すことは言うまでもありません。
4つのMのなかでも、人については大きく注力しました。得意先から技術力があると評価されていたこともあり、社員は自ら考えることを求められない環境でした。また、仕事は先輩の背中を見て覚えろという旧来型の人の育て方でした。精密金属加工を得意としてきたモノづくり企業ということもあり、マネジメントの視点が養われていなかったのです。
そこで、中途採用で人事・総務関連の経験者を採用し、当社独自の教育研修プログラムとして体系化し、技能研さんに特化したマイスター制度も整えました。さらに検定や資格の取得を支援する仕組みも作るなど、働きがいがあり、かつ働きやすい仕事環境へと制度を整えていきました。どんな組織であれ、個人のスキルアップが部署あるいは会社のレベルの底上げにつながるとの考えからです。
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