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■相談
1年前に自分の部署を退職した部下が、会社の人事部あてに出戻りを申し出てきました。人事部長から、「キミの部署に戻してもいいよ」との打診があったのです。個性的で我が強く、とても力のある優秀な人物なのですが、もともと今の部署のメンバーとの人間関係がうまくいかないというのが退職理由でした。現状の部下に内々に話を聞いたところ、半数以上は受け入れてもいいと考えていますが、拒絶反応を示す人たちも少なからずいました。自分としては、即戦力としてぜひ戻ってきてほしいというのが本音なのですが、みんなとうまくやっていけるのかが心配で、悩んでいます。
■回答
出戻り社員には、採用コストや教育コストがかからず、即戦力としての期待が見込めるというメリットがあります。一方で、受け入れ側の社員感情に配慮しなければ、職場に人間関係上のトラブルを生んでしまうという危険性もあります。もし少しでもそういう可能性を予知しているのなら、無理に出戻り社員を受け入れる必要はないと思います。ただし、他部署に配属させることも視野に入れながら、会社側と出戻り社員本人との双方にメリットがあるように人事部と密に連携を取りながら、事を進めていただければと思います。
今の時代、出戻り社員は珍しくなくなってきています。かつての終身雇用が当たり前というような時代だと、「一度辞めた社員は二度と会社の敷居をまたがせぬ」というような風潮もありましたが、転職が一般的になり、雇用の流動化が進んだ今、人の出入りを前提とした人材活用が求められてもいるのです。
出戻り社員を受け入れる会社側のメリットは、会社の基本的なルールや風土を知っていて、担当業務そのものにもすぐに対応ができるので、即戦力としての計算が立つことです。社内にそれなりの人脈もあるはずなので、他企業からの転職者を採用するのに比べ、受け入れはスムーズに行われると思われます。
さらに退職していた期間が短ければ短いほど、業務に関する変化も少ないと思われるので、教育コストがほぼゼロだということも魅力ですし、当然ながら公募やスカウトのような採用コストもかかりません。
また、退職後に他の環境でいろんな経験やスキルアップをしている可能性もあり、以前に比べ人としての成長が見込まれることもメリットの1つです。
以上のようにメリットが多い出戻り社員ですが、気をつけなくてはならない面も確かにあります。
出戻り社員の受け入れで最も配慮しなくてはならないのが、受け入れ側の社員感情です。
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●文/田中和彦(たなか かずひこ)
株式会社プラネットファイブ代表取締役、人材コンサルタント/コンテンツプロデューサー。1958年、大分生まれ。一橋大学社会学部卒業後、人材サービス関連企業に入社し、情報誌の編集長を歴任。その後、映画配給会社のプロデューサー、出版社代表取締役を経て、現在は、「企業の人材採用・教育研修・組織活性」などをテーマに、“今までに2万人以上の面接を行ってきた”人材コンサルタント兼コンテンツプロデューサーとして活躍中。新入社員研修、キャリアデザイン研修、管理職研修などの講師や講演は、年間100回以上。著書に、『課長の時間術』『課長の会話術』(日本実業出版社)、『あたりまえだけどなかなかできない42歳からのルール』(明日香出版社)、『時間に追われない39歳からの仕事術』(PHP文庫)、『仕事で眠れぬ夜に勇気をくれた言葉』(WAVE出版)など多数。
連絡先:info@planet-5.com
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