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アイデムオリジナル調査

平成は非正規雇用拡大時代〜パート賃金クロニクル〜

パートタイマー白書や学生を対象にした就職活動に関する意識調査など、当研究所が独自で行っている調査から見えてくることを考察します。(2019年4月18日)

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 今から四半世紀前の1994年、アイデム人と仕事研究所は自社媒体でパート・アルバイト募集時の時給データの蓄積を始めました。1997年から都道府県単位でも集計し、当時東京都の平均時給は880円でした。最新の集計で2018年では1,100円、約20年で220円上昇しました。その間、パート・アルバイトを始めとする非正規雇用の需要は、高まり続けてきました。現在、役員を除く雇用者に占める非正規労働者の割合は4割に近づいています。

 

 パート・アルバイトの時給は、平成という時代の中でどのように変化してきたのでしょうか。非正規雇用に着目し、時代背景を踏まえつつ振り返ってみました。

■1990〜(平成2年〜)

 

就職氷河期

 

 1990年代の日本は、バブル崩壊を発端にした「失われた10年」と言われる経済低迷期です。大手証券会社の倒産や「つぶれない」とされていた銀行が相次いで破綻するなど(1998年ごろ)、日本列島総不況という時代でした。当然、雇用にも影響し、90年代を通して有効求人倍率は低迷し続けました。

 

 アイデムが賃金データの蓄積を始めた1994年は大卒の就職難が社会現象となり、就職氷河期という言葉が生まれました。有効求人数は年平均120万件ほどでしたが、有効求職者数は1991年以降増加の一途で、年平均180万人を超えていました。パートタイムの有効求人数は年平均22万件、有効求職者数は21万人ほどでした。パートタイムの有効求人数は1998年・1999年の全体と比較するとそこまで減少しておらず、この頃から段々と必要な時に非正規を雇う戦略で、「安く雇える」「雇用の調整弁」として広く重宝されるようになります。

 

 1994年のパート・アルバイトの時給は、どのくらいだったのでしょうか。当社が本社を置く東京・副都心エリア(当社区分で渋谷区・新宿区・豊島区。2014年以降は文京区追加)で調べると、一般事務875円、清掃作業員971円、コンビニスタッフ786円でした。1994年の東京都最低賃金は634円です。3職種中、最も低いコンビニスタッフでも最低賃金より150円以上、高くなっています。

 

 

 

 

 

★バブル時代の働き方★
バブル時代は、どんな働き方が主流だったのでしょうか。当時会社員は年功序列・終身雇用が一般的で転職は珍しく、今でこそ多くの企業で取り入れている完全週休2日制も、1980年代後半に流行しました。共働き世帯は少なく、「男は仕事、女は家庭」という性別役割意識が明確で、新卒入社した女性の大半が寿退社で家庭に入り、その後パートなどで働きに出ることは珍しかったようです。

一方で1985年、女性の雇用環境を定めた勤労婦人福祉法が全面改正され、男女雇用機会均等法が制定されました。労働基準法によって制限されていた時間外労働や深夜業などが解除され、募集・採用・配置・昇進で男性と均等に扱う努力義務が規定され(1997年には義務規定に)、教育訓練、福利厚生、定年・退職・解雇についての女性に対する差別的取り扱いが禁止となりました。

 

 

>>>次ページに続く
◆2000〜(平成12年〜)
◆リーマン・ショックと派遣切り
◆2010〜(平成22年〜)
◆M字カーブがゆるやかに
◆2019〜(平成31年〜令和の時代へ)
◆外国人労働者の受け入れ拡大

 

 

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●文/関 夏海(せき なつみ)
2014年、株式会社アイデム入社。同年8月、人と仕事研究所に配属。賃金に関する統計・分析を担当。人と仕事研究所WEBサイトで発信している労働関連ニュースの原稿作成なども行っている。

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