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感情をコントロールする方法/笠原彰

第3回「努力をたくさん思い出す」

怒りや妬みなどの負の感情のコントロールを学ぶことは、メンタルを強くし、仕事の成果や自己成長につなげることができます。メンタルトレーニングの考え方をベースに、ビジネスシーンで沸き起こるさまざまな感情との向き合い方を解説します。(2019年6月6日)

 前回、ご紹介した全米大学体育協会(NCAA)で複数回、優勝経験がある選手の7つの共通点のうち、今回は(3)と(4)について紹介します。

 

(1)自分のやるべきことに集中して、心理的に準備しておくこと
(2)本番に向けて心理的準備をすること
(3)自分やチームを信じること
(4)目標設定を明確にすること
(5)小さなことを見落とさないこと
(6)気が散ることに対して、プランを立てておくこと
(7)自分がコントロールできることに集中すること

 

 

 

 

 

(3)自分やチームを信じること

 

 自分やチームを信じるとは、具体的に何を信じるのでしょうか。それは、自分やチームが実施してきた努力です。そのためには、努力を思い出す必要があります。できるだけ、たくさん思い出してみましょう。

 

 たくさん思い出すメリットは、その行為自体が、自分やチームを信じることにつながることです。また、マイナス思考をプラス思考に置き換えやすくなります。本番前は、マイナス思考がたくさん出てきます。そんなとき、さまざまな努力を思い出すことで、マイナス思考をプラス思考に置き換えていくことができます。

 

 たくさん思い出すコツは、ささいな努力を思い出すこと。すごい努力である必要はありません。努力を細かく分けることも効果的です。例えば「たくさん努力してきた」では1つですが、こんな努力もしてきた、あんな努力もしてきたというように、質より量を増やしていきます。思い出した努力は箇条書きにし、持ち歩きます。持っているだけでお守りのような効果を持ち、安心感が得られ、ストレスに対する抵抗力も上がります。

 

 

(4)目標設定を明確にすること

 

 目標は、3種類に分類できます。1つは結果目標(Outcome goals)で、試合の勝利、賞与の獲得など、結果にこだわった目標です。2つ目はパフォーマンス目標(Performance goals)で、他者とは無関係に、以前の自分と比較した目標です(例:名刺を配る枚数を去年の5割増しにする)。

 

 3つ目はプロセス目標(Process goals)で、行動に焦点を当てた目標です。プロセス目標は、不安や自信に好影響を与えることが分かっています。目標に掲げた行動は、具体的かつ実行可能であることが重要です。目標を遂行しているときは、他者や結果に注意がいかず、フローに入る可能性が高まります。

 

 本番直前または本番中、結果目標に焦点を当てると不安や雑念が増えます。例えば、プレゼンの結果を気にしすぎてしまい、目の前のやるべきことに集中できないことがあります。実力を発揮できないアスリートには、プロセス目標が効果的であると報告している研究論文もあります。本番前はプロセス目標に集中することが大切です。

 


 

 

●文/笠原彰(かさはら あきら)
作新学院大学教授、メンタルトレーニングラボ代表、栃木県体育協会スポーツ医科学委員会委員
日本体育大学大学院修了。プロアスリートや中高生チームへの指導など、メンタルトレーニングに関する豊富な実績を持つ。近年はスポーツ分野にとどまらず、一般企業のビジネスパーソンのメンタルスキルトレーニングや講演活動も行っている。著書に『誰でもできる 最新スポーツメンタルトレーニング』(学研プラス)、『気持ちの片づけ術』(サンクチュアリ出版)、『ゴルフのメンタルテクニック エビデンスに基づく 50のドリル』(ゴマブックス)。
http://mt-labo.sakura.ne.jp/

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