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ビジネスパーソンが抱えるさまざまな課題について、解決やキャリアアップにつながるヒントを学びます。(2019年7月18日)
上司と部下との関係づくりにおいて、近年注目を集めている面談手法があります。1on1面談です。上司と部下がマンツーマンで定期的に行う面談のことで、育成や定着の施策として導入する企業が増えています。
1on1面談は評価や管理のための面談とは異なり、話題は自由です。仕事上のさまざまな悩みや問題の相談はもちろんですが、プライベートに関する情報交換でも構いません。目的は、上司が広い意味で部下をサポートするためのものです。また、上司と部下双方にとって、円滑なコミュニケーションのきっかけになることも期待されています。
上司と部下のコミュニケーションは、職場の人間関係の核になるものです。両者のコミュニケーションがとれていなければ業務に支障が生じ、モチベーションにも悪い影響を与えかねません。状況がエスカレートした場合、離職につながることもあります。人間関係の悪化は、代表的な離職理由の1つです。
日本を代表する臨床心理学者、河合隼雄さんの著書に『大人の友情』(朝日文庫)という1冊があります。人間関係を考える上で、さまざまな示唆に富んだ内容となっています。執筆の経緯について、河合さんは本書のあとがきで週刊誌の連載に書いた下記の一文がきっかけになったことを明かしています。
――本書より抜粋――
「友情は人間にとって非常に大切なものである。夫婦、親子、きょうだい、上司と部下、あらゆる人間関係において、それが深まってくると、その底に友情がはたらいていることに気づくだろう」
ある海外小説に感銘を受けた河合さんが友情をテーマに述べた内容の一部で、連載当時、読者からの反響が大きかったと言います。これを読んだ編集者から「友情について論じてみては」との打診があり、執筆がスタートしたそうです。
本書は、友人の出世を喜べるか、男女間の友情は成立するか、なぜ人は裏切るのかなど、友情にまつわる疑問や問題を論じています。著者が実際に聞いたエピソードや『走れメロス』『こころ』などの文学作品の引用などを織り交ぜ、さまざまな形の友情を考察しています。
例えば、自分の勤務先にいる新入社員のことが気に入らず、会社を辞めたいと思っている女性がカウンセリングに訪れたときのこと。女性は、その新入社員の服装からアクセサリー、歩き方まで、何から何まで気に入らないと言います。ですが、きちんと耳を傾けて話を聴いていくと、内容が変わってくることがあると筆者は言います。このときは次第に新入社員の悪口ではなく、自分自身を振り返り始めたそうです。
――本書より抜粋――
「この場合は、新入社員の悪口ばかり言っていた人が、急に、「私も仕事、仕事、で熱心にやってきたのですが……」と言って、ふと黙ったりする。こんなときも、カウンセラーは、その話に耳を傾けて、ちゃんと受けとめて聴く。そんな会話を続けているうちに、この人は、自分は「仕事をする人は善」、「遊ぶのは悪」などとあまりにも決めつけて生きてきたのだが、やっぱり人生にはどちらも大切で、新入社員の若い子は、その辺を上手にバランスよくやっているのではないだろうか、ということを言いはじめた。
>>>次ページにつづく
●文/三宅航太
アイデム人と仕事研究所 研究員。大学卒業後、出版社、編集プロダクション勤務を経て、2004年に株式会社アイデム入社。同社がWebサイトで発信する「人の戦力化」に関するコンテンツの企画・編集業務に従事する。さまざまな記事の作成や数多くの企業を取材。
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