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マナバンク〜学びのヒント〜

キューバ危機に学ぶ意思決定のプロセス

ビジネスパーソンが抱えるさまざまな課題について、解決やキャリアアップにつながるヒントを学びます。(2019年7月25日)

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 意思決定は、ビジネスのあらゆる場面で行われています。経営判断や営業戦略などの大きなものから日常業務に至るまで、さまざまな場面で求められるものです。

 意思決定の内容は大切ですが、プロセスも同じように大切です。特に組織としての意思は、決定権者が自分の考えだけを押し通すのではなく、メンバーが自由に意見を出せるようにし、決定に至るプロセスを公正に運営していく必要があります。

 

 意思決定に関するケーススタディとして、長く読み継がれてきた書籍があります。1971年に出版された『決定の本質 キューバ・ミサイル危機の分析』(グレアム・アリソン著)※です。キューバ危機を題材に、当時のアメリカ政府の対外政策を分析したものです。

 

※現在、情報公開が進んで新たな事実関係も解明されており、初版をほぼ全面的に改訂した新版が1999年に刊行されている

 

 

 

 

 キューバ危機とは1962年、アメリカとソビエト連邦が対立し、軍事的緊張が高まった事件です。発端は、キューバでソ連による核ミサイル基地の建設が明らかになったことです。アメリカは基地建設に対抗して海上封鎖を断行し、一時、両国は核戦争間近とまで言われた危機的な状況に陥りました。その後、海上封鎖を行ったアメリカはキューバに侵攻せず、ソ連もミサイルを撤去し、衝突は回避されました。本書は、事件の勃発から危機回避までのプロセスを下記3つのモデルで分析しています。

 

 

(1)合理的行為者モデル
組織としての目的や理念があり、それを実現するための合理的なステップとして、決断や行動が行われたとするもの。対外政策にあてはめると、国益のために合理的な選択がなされるということ。国家の指導者は明確な目標を設定し、最も効果的な手段を国家の立場で選ぶ。

 

(2)組織過程モデル
対外政策の主体は国家ではなく、構成要素である種々の政府組織である。各組織はそれぞれの合理性に基づき、さまざまな制約の中で意思決定をするというもの。そのため、最終的な決断や行動は合理性からずれることもある。

 

 

>>>次ページにつづく

 


 

 

●文/三宅航太
アイデム人と仕事研究所 研究員。大学卒業後、出版社、編集プロダクション勤務を経て、2004年に株式会社アイデム入社。同社がWebサイトで発信する「人の戦力化」に関するコンテンツの企画・編集業務に従事する。さまざまな記事の作成や数多くの企業を取材。 

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