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感情をコントロールする方法/笠原彰

第10回「問題解決法で感情をコントロールする」

怒りや妬みなどの負の感情のコントロールを学ぶことは、メンタルを強くし、仕事の成果や自己成長につなげることができます。メンタルトレーニングの考え方をベースに、ビジネスシーンで沸き起こるさまざまな感情との向き合い方を解説します。(2020年1月16日)

 日本プロ野球で2019年のシーズンMVPを獲得した読売ジャイアンツの坂本勇人選手、トリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)を複数回達成しているヤクルトスワローズの山田哲人選手。両選手へのインタビューから見えてくる共通点は、基本的に自信がないこと、不安が大きいことです。特に前年に良い成績を出したときは、余計に自信がなくなり、不安が大きくなるようです。

 

 

 不安になることはダメなような印象がありますが、実は大きなメリットがあります。不安は安全の番人といわれているからです(海保&宮本,2016)。プロスポーツ選手にとって成績の低下は、年俸ダウン、戦力外通告のリスクにつながります。安全でなくなり、危険な状態です。

 

 

 選手によっては油断・慢心が生じて、成績が良い状態がずっと続くと勘違いしてしまい、ついつい努力や工夫が少なくなり、調子が落ちてしまうことがあります。安全な状態から逸脱し、危険な状態なのに努力や工夫をしようとしなくなるのです。油断・慢心が、危険に対して鈍感状態にしてしまうのです。これをリスク・ホメオスタシスと言います。

 

 

 良い成績を維持できる選手は、逆に危険に対して用心深く、敏感だと考えられます。危険な状態を素早く察知して、不安という感情を出現させるのです。不安は努力をするように選手を導きます。努力は、不安を脱して安全を確保する可能性を高めます。不安が努力の原動力となるのです(下図)。

 

 

 

 

 ただし努力にも注意が必要です。努力にはコツがあります。方法に問題があると、無駄に終わってしまいます。適切な努力を実行できるように、努力の方法、注意点をまとめた問題解決法を紹介します。問題解決能力診断調査票(表1)というものです。適切な問題解決法を記した10項目のうち、みなさんの努力に当てはまる方法はいくつありますか。

 

 

■問題解決能力診断調査票(Heppner,P.P. & Petersen,C.H.1982・中野,2016)
1.問題を適切に解決できなかったとき、その原因を考える
2.難しい問題を解決するとき、情報を得ようとする
3.問題解決後、何が良くて何が悪かったかを振り返る
4.問題解決後、実際の結果と予測していた結果を比較する
5.問題解決法をできるだけたくさん考える
6.問題を解決するとき、慎重に確認しながら解決法を実行する
7.最初に考えた解決法を安易に実行しない
8.解決法を決めるとき、予測される結果について比較する
9.解決法を決めるとき、決める基準と方法を持っている
10.困ったときは、再度状況を確認して、情報を集める

 

 

 坂本選手は質問魔になり、多くの選手に質問して、技術の引き出しを増やしていきました。項目2の問題解決法を使っている頻度が多いことが分かります。まさに虚心のメンタルです。1つでも当てはまらない項目があると、効率的な努力ができなくなる可能性が出てきます。表1を確認しながら、適切かつ効率的な努力をしてみてください。

 

 

※引用文献:
Heppner,P.P. & Petersen,C.H.(1982) The development and implication of a personal problem-solving inventory. Journal of Counseling Psychology,29,66-75.
海保博之・宮本聡介(2007)安全・安心の心理学.新曜社.
中野敬子(2016)ストレスマネジメント入門第2版.金剛出版.

 

 


 

 

●文/笠原彰(かさはら あきら)
作新学院大学教授、メンタルトレーニングラボ代表、栃木県体育協会スポーツ医科学委員会委員
日本体育大学大学院修了。プロアスリートや中高生チームへの指導など、メンタルトレーニングに関する豊富な実績を持つ。近年はスポーツ分野にとどまらず、一般企業のビジネスパーソンのメンタルスキルトレーニングや講演活動も行っている。著書に『誰でもできる 最新スポーツメンタルトレーニング』(学研プラス)、『気持ちの片づけ術』(サンクチュアリ出版)、『ゴルフのメンタルテクニック エビデンスに基づく 50のドリル』(ゴマブックス)。
http://mt-labo.sakura.ne.jp/

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