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社内コミュニケーションは、人の定着や生産性向上の土台となるものです。コミュニケーションの醸成や活性化させるための考え方や手法について解説します。(2020年7月22日)
簡単にできる仕事ばかりやらせていませんか?
リーダーAさんは、部下Cさんに仕事を任せたいと思っていました。しかし、Cさんは仕事のスピードが遅いうえにミスも多く、不安がありました。そのため、Aさんは「自分がやったほうが正確だし、早い」と思っていました。Cさんには難易度の低い仕事やルーティンワーク、重要な仕事は一部分のみを任せていました。
ビジネスにおいて仕事は、本人の持つ能力やスキルに応じて、「安心ゾーン」「挑戦ゾーン」「混乱ゾーン」の3つの領域に分けられます。
・安心ゾーン
現在の能力やスキルで問題なく取り組める仕事。ルーティンワークになっているものや、すでにやったことがあり、誰の力も借りずにできるもの。
・挑戦ゾーン
現在の能力やスキルでは少し難しい仕事。しかし、周囲の人に聞いたり、時間をかければできる仕事。
・混乱ゾーン
現在の能力やスキルではかなり困難な仕事で、挫折・失敗する確率の高いもの。
Aさんは、Cさんにほぼ100%の確率で問題なくできる「安心ゾーン」の仕事しか任せていなかったのです。
挑戦ゾーンの仕事を与えることが成長につながる
確かに、部下に少し負荷のかかる仕事を与えて時間どおりに仕上げることができない可能性があることは、大きなリスクになります。また、精度の低い成果物が上がってきたら、やり直しに時間がかかり、リーダー・部下の双方にとってムダが生じます。
しかし、負荷をかけなければ部下はいつまでたっても成長しません。例えば30キロのバーベルを持ってトレーニングしていたとしましょう。いつも問題なく楽に30キロのバーベルを上げることはできますが、負荷を増やさなければ、いつまでたっても30キロ以上は上げられません。
今までの知識やスキルで、100%できる仕事ばかり与えていては成長できないのです。部下を成長させるには、新たな知識が必要なものであったり、今までの知識でできるものでも組み合わせて、自分で考えないとできない仕事を与える必要があります。
だからといって、30キロのバーベルを上げていた人にいきなり80キロの負荷をかけたらけがをする可能性があり、危険です。40キロの負荷は「挑戦ゾーン」の仕事ですが、80キロは「混乱ゾーン」の仕事です。
ビジネスでいえば、明らかにスキルの足りない部下に複雑な案件を任せたら1人ではできないでしょう。かなり高い確率で失敗します。よって、少し負荷をかければできる「挑戦ゾーン」の仕事をさせていくのです。
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●文/吉田幸弘(よしだ ゆきひろ)
コミュニケーションデザイナー・人財育成コンサルタント・上司向けコーチ。
経営者・中間管理職の方向けに人材育成、チームビルディング、売上げ改善の方法をコーチングの手法を使ってコンサルティング活動を行なっている。16年間のBtoB営業で2万人への対面プレゼン経験および11年間の管理職経験で累計100人の部下を育成した経験をもとに「営業力アップセミナー」「褒め方・叱り方・伝え方をベースにしたコミュニケーションセミナー」「モチベーションアップセミナー」も開催。著書に『仕事が早く終わる人、終わらない人の習慣』(あさ出版)、『部下に9割任せる!』(フォレスト出版)、『リーダーの「やってはいけない」』(PHP研究所)など多数。
http://yukihiro-yoshida.com/
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