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マネジメント悩み相談室/田中和彦

第55回「部下が思いどおりに動いてくれない」

マネジメントに関する悩みについての解決策を示したり、対処法などを解説します。(2020年10月15日)

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■相談
 管理職になったばかりの者です。自分に課せられた課題も目標も明確なので、それを細かくブレイクダウンして、部下に役割分担させました。それで期をスタートしたのですが、部下が思ったようには動いてくれません。それぞれの力量も勘案して仕事を振り分けたつもりだったのですが、どこか不満を持っているようです。伝えたはずの私の話を、「聞いていません」という反応をする部下もいて、まったくやる気が感じられないのです。
 どうすれば部下は思いどおりに動いてくれるでしょうか?





■回答==========

 質問者の方の文章からは、「部下は上司の話をしっかり聞くのが当たり前。部下は上司の言うとおりに動いて当然」というニュアンスが感じられるのですが、もしあなたが本当にそう思っているのなら、その考え方を根本的に改めない限り、部下はあなたについてきてはくれないでしょう。

 スイスの作家マックス・フリッシュが次のような言葉を残しています。
「我々は労働力を呼んだつもりだった。しかし、やってきたのは人間だった」
 スイスという国は、第2次世界大戦後、戦争で失った働き盛りの労働力を補うために、イタリアからの移民を積極的に受け入れました。しかし、労働力として当初に期待したようには働いてもらえませんでした。計算どおりにはいかなかったのです。

 つまり、人間は機械ではないということです。
 感情を持った生き物は、理屈だけでは動きません。部下の感情面も含めて、上司は常に考える必要があるのです。部下の立場になれば、上から目線で「自分の言うとおりに動いて当然」と言ってくる上司を心から信頼することができるでしょうか?

 上司がどんなに「オレは言ったはずだ」と主張しても、部下が「聞いてない」と反論すれば、それは「伝えたけど、伝わっていなかった」ということです。伝わるように話をしなかった自分をまずは反省しなくてはなりません。
 そういう積み重ねがあって初めて、部下との信頼関係を築くことができるのです。「振り返ってみたら誰もいなかった」という状況ほど、上司にとって悲しいことはありません。この状況だけはなんとしても避けたいものです。

 ある上場企業の役員の方の回顧録の中に、こんな話がありました。仮にAさんとしておきましょう。
 Aさんが管理職になって間もない頃、上司である部長からこう問われたそうです。
「なぁAよ、お前が『自分はリーダーである』と言える最低限の条件はなんだ?」と。
「部下より知識があることですか?」「違う」「卓越したスキル?」「違う」「じゃあ、誰よりも高い情熱ですか?」「違う」


>>>次ページにつづく

リーダーである最低限の条件とは―?


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●文/田中和彦(たなか かずひこ)
株式会社プラネットファイブ代表取締役、人材コンサルタント/コンテンツプロデューサー。1958年、大分県生まれ。一橋大学社会学部卒業後、人材サービス関連企業に入社し、情報誌の編集長を歴任。その後、映画配給会社のプロデューサー、出版社代表取締役を経て、現在は、「企業の人材採用・教育研修・組織活性」などをテーマに、“今までに2万人以上の面接を行ってきた”人材コンサルタント兼コンテンツプロデューサーとして活躍中。新入社員研修、キャリアデザイン研修、管理職研修などの講師や講演は、年間100回以上。著書に、『課長の時間術』『課長の会話術』(日本実業出版社)、『あたりまえだけどなかなかできない42歳からのルール』(明日香出版社)、『時間に追われない39歳からの仕事術』(PHP文庫)、『仕事で眠れぬ夜に勇気をくれた言葉』(WAVE出版)など多数。
連絡先:info@planet-5.com
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