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外国人スタッフの定着と戦力化を図る/淺海一郎

第11回「外国人スタッフはわがまま?〜外国人雇用企業の悩み相談〜」

採用した外国人スタッフに定着して、戦力として活躍してもらうために、企業が準備すべきことや、考えておかなければならないことなどを解説します。(2021年2月4日)

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 年も改まり、最終回も近づいてきました。これまで、外国人雇用企業に知っておいていただきたい外国人スタッフとのコミュニケーションの基本から社内体制の整備まで、外国人雇用に関するさまざまなテーマについて扱ってきました。残りの回では、実際に全国の企業からよく聞かれる、外国人雇用に関する悩みやお困りごとを共有し、その解決について考えていきたいと思います。今回はコミュニケーション・マネジメント編です。

 

 

外国人スタッフはわがままなのか?

 

 全体的に数は少ないのですが、外国人雇用企業からしばしば聞かれる悩みの1つに、(外国人スタッフが)「自分の仕事の進め方に固執しがち」「もっと効率的な仕事の進め方があり、それを提案しても、自分のやり方を押し通そうとする」といった相談があります。こういったことが重なり、「外国人はわがままで扱いづらい」という思いを強くするマネジャーもいらっしゃいます。この問題については、2つの視点があると考えています。

 

 

 

 

 まず、仕事の進め方そのものに関する捉え方の違いです。これは今までの連載でも触れてきましたが、仕事を進める際の基本的な考え方は、その国籍や文化により異なります。それぞれが前提としている部分(社会、文化、教育、法律のありかたなど)が異なるためであって、これは善悪の問題ではありません。ですから、「生意気だな」「わがままで困る」とジャッジして(決めつけて)すぐに叱ったり、放置したりしてはいけません。

 

 マネジャー層の方はまず自らの異文化マインドセットを高め、そのスタッフが「なぜそう判断するのか?」「何をその判断の条件としているのか?」と興味を持ったり(考えたり)、本人に直接「なぜそういう仕事の仕方をするのか?」(責める口調でなく、率直に)と質問したりしてみることをおすすめします。こういった直接的な本音のコミュニケーションは、お互いの信頼関係を深めるために必要な過程でもあります。面倒だと思って避けたりせず、むしろ積極的に関わるようにしたほうが、良好な人間関係が築きやすくなります。

 

 次のステップは、マネジャー側が適切と考える仕事の進め方の伝達です。本人がその方法のほうがいいと納得して選択することをゴールとするなら、適切な仕事の進め方の利点の説明もさることながら、その業務全体のゴールや目的といった、普段あまりマネジャー層が言語化しない領域の説明が必要になります。これは国籍に関係なく言えることですが、1つの業務をミクロで見ている人と、マネジャー層のようにマクロで俯瞰できる人との間には、認識の違いが生じがちだからです。

 

 そもそも仕事そのものに熱心でないなら、自分の仕事の進め方に固執することもありません。同質性を頭ごなしに要求するのではなく、まずは仕事に対する熱意を認めてあげた上で、会社全体にとっての利益を、お互いに歩み寄りながら求めていくといいと思います。

 

 

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●文/淺海一郎(あさみ いちろう)
外国人雇用企業の支援を専門に行うコンサルティング会社、内定ブリッジ株式会社代表。厚労省「雇用管理に役立つ多言語用語集及び翻訳データの作成・普及事業」有識者研究会委員。東京都「中小企業における外国人材活用に関する検討会」委員。日本貿易振興機構(JETRO)高度外国人材スペシャリスト。全国の外国人雇用企業に対し、受入体制の整備や異文化コミュニケーションに関する研修やワークショップなどを提供(約1,000社/年)。

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