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メンタルコントロールは仕事の成果や自己成長につながる重要なスキルです。ビジネスシーンでわき起こるさまざまな感情との向き合い方を解説します。(2021年4月15日)
Zoomでのカウンセリングを希望してきたAさん(女性、35歳)。インターネット関連の会社に勤めて10年。コロナの関係で、昨年春からは1人暮らしの東京郊外のマンションで、ほぼリモートで仕事をしている。何かトラブルがあったわけでもないのに、このところ仕事に向かう気力がなくなり、趣味さえおっくうで、人に会いたくもない。家から出るのも少し怖い。体調もすぐれないが検査しても悪いところはない。どうしたらいいか…という相談。
これは、コロナの環境変化による消耗で、いわゆるうつ状態になっていると考えられます。最近、こんなクライアントさんが増えているのです。
コロナは、皆さんが思っているより、かなり手ごわいストレス。一番大きいのは、コロナにかかって死んでしまうかもしれないという根源的な不安です。不安は危機的なイメージをずっと考えさせるので、かなりエネルギー消費量の高い精神活動なのです。この不安が数か月なら、それほど問題はありません。ところが私たちは、もう1年以上このコロナの不安と付き合っています。
さらに、この不安を強めているのが、自粛による物理的、精神的孤立です。人は、1人でいると、より不安を強く感じる傾向があります。原始時代、1人だと猛獣や敵対する部族に襲われて死ぬ確率が高くなったからでしょう。特に、女性は男性と比べて不安が強い傾向があります。非力な自分や子供の身を守るために、男性より不安を強く働かせて身を守らなければならなかったからだと私は考えています。
ため込んだ疲労は解消されていない
ただ、最近は、そんなに不安に思わなくなってきた…という人もいるでしょう。確かに、昨年の春、コロナがどんなものかもわからなかった頃に比べて、コロナの不安は減ってきてはいます。だから緊急事態宣言でも、人出がなかなか減らなかった。
危険が、原始人的にリアルでない場合、例えば身近な人がコロナで亡くなったなどという具体的な事象がない場合、不安というエネルギー消費の高いアプリは、活動が低下してくのが自然なのです。
ただ、不安は減っても、不安によってため込んだ疲労はまだ解消されていません。Aさんに出ている症状は、疲労が蓄積して、うつ状態になり始めているという症状です。
人は消耗すると、それ以上の消耗を避けようとして無意識のうちに「活動しない」ように、体と心が反応するようになります。顕著になるのが、やる気の低下。エネルギーがなくなっているので、多少の事では貴重なエネルギーを出さないようになります。
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●文/下園壮太(しもぞの そうた)
元陸上自衛隊メンタル教官、メンタル・レスキュー協会理事長、同シニアインストラクター。防衛大学校を卒業後、陸上自衛隊入隊。陸自初の心理幹部として、自衛隊員のメンタルヘルス教育、リーダーシップ育成、カウンセリングなどを行う。退官後は講演や研修を通して、独自のカウンセリング技術の普及に努める。『自衛隊メンタル教官が教える心をリセットする技術』(青春出版社)、『50代から心を整える技術』(朝日新書)など著書多数。
https://www.yayoinokokoro.net/
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