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社長にインタビュー!わが社の人材育成

第9回 サイトウ製作所 取締役社長 齋藤 智義さん/「自ら考える」人を育てる〜内定式に親を招待〜  


ドリルなど微小径切削工具の分野で国内トップクラスのシェアを誇るサイトウ製作所。自社の強みを活かすには「国内で、しっかり人材育成していくこと」と考えるが、創業約80年を控え社員の高齢化が否めない。そんななか、どう人材育成していくか? 「新卒採用では内定式に敢えて親を招待」など独自の取り組みを聞いた。

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超円高でも「国内」「人材」で勝負する
 
 1934年に金切鋸刃の製造販売で創業。その後産業の高度化に伴い、カッターなど各種超硬工具の製造を開始。今では、直径0.02mmの穴も開けられるドリルなど微小径切削工具の分野で、国内トップクラスのシェアを誇る。

 こうした歴史を持つサイトウ製作所の取締役社長、齋藤智義さん(写真)は、今後の経営について、こう語る。

「当社の製品は自動車部品や半導体製造装置の部品加工に不可欠です。78年前に祖父が創業、高い技術力を武器に『何もしなくても向こうから注文が来た』時代が続きました。しかし今、私の代になり経営環境が大きく変わって、『待ち』の営業だけでは売上を維持できなくなっています。当社を支えてくれてきた社員が高齢化するなか、その技術力を若い世代にどう継承し、どう会社が生き残っていくか。ここでは、やはり、人材育成が重要になってくると思います」

 円高不況で同業他社が海外移転していくなか、齋藤さんは「これに追随する」ことは考えなかった。

 理由は「自社の強みは、日本にいるからこそ発揮できる」と考えたから。
例えば、取引先からの細かな注文に応え、特注の工具を作るために必要な「ビス1つ」を、自社のため特別に作ってもらえる環境は、日本にしかないと考えた。


日本人の基礎力を活かし、“自ら考える”社員育成

「大学卒業後アメリカに留学しMBAを取得したり、当社米国子会社の社長を務めたり、また商談等でアジアを頻繁に訪れるなど、海外の多様な人と接する機会を持ってきました。そのなかで感じたのが “日本人の基本的なクオリティの高さ”です。具体的には、素地としての勤勉さや、仕事のセンス、思慮深さや、思考力などですが、こうした基礎力の高い人材を、さらに磨き上げることこそが、当社が勝ち残る道だと考えたのです」

 教育し、磨き上げる際の視点は2つ。すなわち、職種に関係なく共通して磨き上げる部分と、職種で異なるスキル部分。齋藤さんは、これを分けて考えた。

 共通部分を磨くには、“自ら考える”訓練をする。例えば技術職なら、機械やパソコンの使い方だけではなく、その仕組みを理解したり、設計してみたり、システム構築することを、自ら実践できる力を、身につけさせる。営業職なら、「自分よりはるかに高い商品知識を持ったベテランのお客さま」から「あなたから買うよ」と言ってもらえるように、勉強し工夫して、信頼を得ていくことである。

 「この2職種に加え、最近新たに、企画職を設けました。自社の製品を世の中にどうPRしていくか、まさに“自ら考え”、実行していく役割です」

 国内では「知る人ぞ知る」同社だが、海外での知名度はまだ、高くない。「例えば、タイ語のホームページを作ったらどうか」などそこを克服、海外からも特注品の依頼が来るようにできれば、マーケットは一気に拡大する。

 難しいのは、こうしたことができる力を、会社主導でどう磨いていくか、だ。

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所在地/東京都板橋区蓮沼町8-6
創業/1934年
従業員数/正社員47人、パート等5人
資本金/4,000万円
年商/7億円(2011年12月期)
事業内容/微小径ドリルをはじめとした精密切削工具の製造・販売
ホームページ/
http://www.atom21.co.jp/index.html

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