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メンタルコントロールは仕事の成果や自己成長につながる重要なスキルです。ビジネスシーンでわき起こるさまざまな感情との向き合い方を解説します。(2021年11月16日)
Wさんはシステムエンジニアとして働く30歳。会社では中堅でプロジェクトリーダーを任されることもあり、やりがいをもって仕事をしています。Wさんは、2つ年上の先輩Oさんのことで悩んでいます。Oさんは優秀で、よく仕事も教えてくれる頼りがいのある先輩ですが、ひとつ難点があります。それは、こだわりがとても強いことです。食べ物はいわゆるビーガンで、かなり限定されます。それだけでもかなり付き合いにくいのに、最近はコロナのワクチン接種のことで相当もめてしまいました。
Oさんは、コロナやワクチンは政府や製薬会社の陰謀だと信じているようです。Wさんにもそのことを熱心に語り、ワクチンを打つことをやめさせたがります。会社や取引先への影響もあるのでワクチンを打ちましたが、それ以降なんとなく下に見られているようで、腹が立ちます。
常識的な情報で説得しようとしても、優秀なOさんはネットからいろんなデータや情報を持ち出し、逆に論破されてしまいます。かといって、それを覆すような根拠を探したり、考える暇もないので、結局負けっぱなしになります。どう付き合ったらいいのでしょうか…というお悩みです。
議論でひっくり返そうとしないこと
まず、Wさんにアドバイスしたのは、Oさんを議論で論破しようと思わないことです。私たちは、自分も他人もいつも冷静で、客観的な判断ができると思っていますが、実はそうではありません。人は疲れているときや感情的なとき、そして強いこだわりがあるときは、冷静な判断ができないものなのです。そんな状態の人には、何を言っても伝わらず、考えは変わりません。
思い込みの強い人の場合、議論をすることでひっくり返せる場合もあります。ですが、大抵は議論をすればするほど固くなる傾向があります。ですから、説得しようと思うことはあきらめましょう。それより、そういう状態の人から「いかに自分の実利を守るか」を考えた方が建設的です。距離をとれるならとった方がいい。
ただ、Wさんの場合、仕事をする上でOさんと付き合っていかなければなりません。その場合は「Oさんはそういう人だ」とあきらめ、彼の思想や考え方にかかわらないように配慮しながら、お付き合いすることにしてください。
万全の策ではありませんが、少なくとも、説得するための負担感や、議論で負けた…と思う劣等感や怒りはだいぶ軽くなるはずです。
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●文/下園壮太(しもぞの そうた)
元陸上自衛隊メンタル教官、メンタル・レスキュー協会理事長、同シニアインストラクター。防衛大学校を卒業後、陸上自衛隊入隊。陸自初の心理幹部として、自衛隊員のメンタルヘルス教育、リーダーシップ育成、カウンセリングなどを行う。退官後は講演や研修を通して、独自のカウンセリング技術の普及に努める。『自衛隊メンタル教官が教える心をリセットする技術』(青春出版社)、『50代から心を整える技術』(朝日新書)など著書多数。
https://www.yayoinokokoro.net/
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