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マネジャーの仕事〜チームが機能するヒント〜／田中和彦

第10回「物が言いやすく風通しの良い職場は、誰が作るのか？」

人材育成や評価、意思決定など、マネジャーにはさまざまな役割が求められます。マネジャーに必要な視点や考え方、心の持ち方などについて考察します。（2022年1月27日）

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「職場の風通しのよさ」をチェック！

　前回、「１on１（ワンオンワン）面談」や「心理的安全性」の話をしましたが、「自分の職場は、心理的安全性が高いのかどうか、分からない。一体どうすれば、判断できるのでしょうか？」というような質問を複数の管理職の方からいただいたので、今回は、そのことを一緒に考えていきましょう。




　まずは、以下の質問をお読みください。そして、上司の立場で考えていただいて結構ですので、いくつ当てはまるかチェックしてみてください。

�”�下が会議中に自分に対して質問することはほとんどないように感じる
��会議の進行については、上司である自分が仕切り、場を支配する傾向がある
�Ｉ�下がミスをしたとき、すぐに上司である自分に報告に来ないことがあるように思う
�ぜ�分の部署内では、難しい会話や議論を招く話題を避ける傾向があるように感じる
�グ娶�の相違、異なった視点からの意見が日常的にほとんど出ないように思う
��自分の部署内では、部下がお互いのサポートをあまり積極的にしていない気がする
��部下は自分の職務以外の組織運営的な業務に自ら積極的に手を上げていない気がする
��部下同士で、困ったときにお互いに助けを求めることがないように感じる 
��成長のための課題の指摘が、部下同士で行われていない気がする
��部下同士はお互いのプライベートをあまり知らないような気がする

　さて、あなたはいくつ該当するものがありましたか？

　これは、「心理的安全性チェックシート」で、心理的安全性の低い組織に見られる10の危険な兆候というものです。仮に1つでも該当するものがあれば、今はそれほど課題が大きくなくても、将来的に職場のコミュニケーションに問題が発生する危険性があるため注意が必要です。

　もし3つ以上該当するとしたら、上司は気づいていなくても、部下は明らかに「物が言いにくく、風通しがよくない職場」だという認識を持っていると考えても間違いはないでしょう。


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●文／田中和彦（たなか かずひこ）
株式会社プラネットファイブ代表取締役、人材コンサルタント／コンテンツプロデューサー。1958年、大分県生まれ。一橋大学社会学部卒業後、人材サービス関連企業に入社し、情報誌の編集長を歴任。その後、映画配給会社のプロデューサー、出版社代表取締役を経て、現在は、「企業の人材採用・教育研修・組織活性」などをテーマに、“今までに2万人以上の面接を行ってきた”人材コンサルタント兼コンテンツプロデューサーとして活躍中。新入社員研修、キャリアデザイン研修、管理職研修などの講師や講演は、年間100回以上。著書に、『課長の時間術』『課長の会話術』（日本実業出版社）、『あたりまえだけどなかなかできない42歳からのルール』（明日香出版社）、『時間に追われない39歳からの仕事術』（PHP文庫）、『仕事で眠れぬ夜に勇気をくれた言葉』（ＷＡＶＥ出版）など多数。
連絡先：info@planet-5.com
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