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おさえておきたい人事労務トレンド／飯塚知世

第6回「複雑化する年末調整を、HRテックで効率化する」

人事労務に関わる業務で、知っておきたいトレンドやこれから注目されることなどについて解説します。（2022年9月20日）

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　これまで５回にわたり、労務管理HRテックの導入について、ご紹介してきました。シリーズ最後となる今回は、年々複雑化し、人事労務担当者を悩ませる一大イベント「年末調整」をHRテックを活用することで、効率化する方法について解説いたします。

 

 

■年末調整の業務フロー
　毎年、秋から年末にかけて人事労務担当者は通常の業務に加えて、年末調整に向けて準備に追われているのではないでしょうか？ 年末調整は年に一度の業務であり、法改正も毎年のようにあるため、ベテラン担当者でも変更点の情報収集は必須です。年末調整は「どのような業務フローになっているのか」おさらいしましょう。

 

 

 

 


(1)事前準備〜配布〜回収
　年末調整の対象となる従業員分の申告書類を準備し、社内に配布します。複数の店舗や拠点がある場合は、郵送により配布することもあります。
　配布時に記入方法のマニュアルを同封したり、記入方法についての質問に電話やメールで対応したりと従業員をサポートをしながら、設定した期日までに必要書類を回収します。提出期日を過ぎている従業員がいる場合は、個別に督促します。

 

(2)チェック、修正〜内容確定
　従業員から提出してもらった申告書類の記載内容を確認し、不備や保険料控除等の計算が間違っている場合は従業員へ確認します。必要に応じて修正や再提出を求めます。郵送でやり取りする場合は、郵送コストや時間のロスが発生します。

 

(3)給与計算ソフトに入力〜税額の計算〜給与明細、源泉徴収票の配布
　申告書類の内容を給与計算ソフトに入力またはインポートし、税額を計算します。給与明細に還付額・追加徴収額を記載し、過不足税額を精算します。源泉徴収票を発行し、従業員に配布します。

 

(4)税務署、市区町村に提出する
　1月31日までに税務署へ法定調書合計表の提出、市区町村へ給与支払報告書の提出を行い年末調整業務は完了です。

 

 

　以上が、一般的な年末調整業務の流れです。それでは、HRテックを活用した場合、どのように効率化されるでしょうか？
　まず、紙で行っていた申告書類の配布から提出状況の管理、保管をオンラインで完結することができます。専門用語が多く、記入が複雑な申告書も、従業員のスマートフォンやPCからオンライン上で質問に回答していくだけで作成することができます。

 

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★☆【セミナーのご案内】★☆

■年末調整の基本を知るセミナー

年末調整は1年間の正しい税額を算出し、精算を行う総務・経理担当者にとってミスの許されない業務です。そのため、変更点の十分な理解が必要です。下準備から書類作成、「こんなときどうする？」なケースを想定した演習まで年末調整の基礎知識と実務を、税務のプロが4時間で分かりやすく指導します。
日時：10月28日（金）13：00〜17：00（4時間）
講師：奈良洋 氏（税理士）
⇒詳細はコチラ
※受講方法は、オンライン・リアル（会場での聴講）の両方をご用意しています

 

 

●文／飯塚知世（いいづか ともよ）
社会保険労務士、スピカ社会保険労務士事務所代表
大学卒業後、音楽制作会社にてアーティストマネジメント、バックオフィス業務全般に従事する。2014年社労士資格取得、2017年スピカ社会保険労務士事務所を設立。HRテクノロジーの導入支援や職場のダイバーシティ推進に力を入れ、すべての人が自分らしく働ける会社作りをサポートしている。特技はヨーヨー。大学在学中からプロのパフォーマーとして活動し、メディア出演なども行う。2020年、2021年全日本ヨーヨー選手権大会女性部門優勝。
ホームページ： https://www.spica-sr.jp/
ツイッター： https://twitter.com/zentoyoyomama

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